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ロシア国債、S&P「投機的」に格下げ 制裁の影響考慮

(更新)

【ロンドン=篠崎健太】格付け会社S&Pグローバルは25日、ロシア国債の格下げを発表した。外貨建ての長期債務格付けを「トリプルBマイナス」から投機的水準にあたる「ダブルBプラス」へ1段階引き下げた。ロシアのウクライナ軍事侵攻に対応する欧米諸国の経済制裁が、経済・貿易活動や金融安定などに「重大な影響を与える可能性がある」と指摘した。

自国通貨建ての格付けは「トリプルB」から、投資適格の下限である「トリプルBマイナス」に1段階引き下げた。格付けの見通しは外貨・自国通貨建てともに「ネガティブ(弱含み)」とした。90日以内にさらなる格下げに動く可能性がある。

S&Pは声明で、米英や欧州連合(EU)など国際社会の強力な金融・経済制裁が「ロシア銀行業界の金融仲介能力に著しい悪影響を及ぼしうる」との見方を示した。地政学的な緊張の高まりで国内企業の心理が萎縮し、経済を圧迫する恐れもあると指摘した。

世界有数の資源大国であるロシアは、原油や天然ガスなどの輸出で経常黒字を保つ。外貨準備高も1月末時点で約6300億ドル(約72兆5000億円)と潤沢で、信用力の支えになっていた。だがS&Pはウクライナ侵攻による環境悪化の影響は、強固な対外資産をもってしても防ぎきれない可能性があると指摘した。今後、ロシア政府が制裁への対抗措置を打ち出して事態がより悪化するシナリオへの懸念も挙げた。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスも同日、ロシア国債を格下げ方向で見直すと表明した。現在は長期債務格付けを外貨・自国通貨建てともに投資適格下限の「Baa3(トリプルBマイナスに相当)」としている。制裁によってロシアの金融機関の国際取引が難しくなる可能性があるとみて、経済や債務返済能力への影響を精査する。

S&Pは同日、ウクライナ国債の信用格付けを「シングルB」から「シングルBマイナス」に1段階引き下げたとも発表した。侵攻してきたロシアとの軍事衝突が経済に不確実性をもたらすとし、格付け見通しは弱含みとした。

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ウクライナ侵攻

ロシアがウクライナに侵攻しました。NATO加盟をめざすウクライナに対し、ロシアはかねて軍事圧力を強めていました。米欧や日本は相次いでロシアへの制裁に動いています。最新ニュースと解説をまとめました。

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