SAP、ロシアでのクラウドサービスも停止 批判受け

【フランクフルト=深尾幸生】ソフトウエア大手の独SAPは24日、ロシアでのクラウドサービスを停止すると発表した。同社は3月上旬に新規販売を停止していたが、既存事業を続けているとしてウクライナ政府高官から批判を浴びていた。
今回の停止に伴い、クラウド上で基幹業務ソフトなどのサービスを使っていたロシア企業は事業運営が難しくなる。ただ、クラウドではない売り切り型の業務ソフトについては、購入企業が社内のIT(情報技術)部門を使ってその製品を運用している場合、SAP側では関与できないとしている。
SAPは2日にロシアとベラルーシでの新規の製品・サービスの販売を停止した。一方、既に契約済みの顧客に対しては、クラウド上でのサービスを継続して提供していた。このためウクライナのデジタル相のフェドロフ氏は「SAPはロシア企業によるウクライナを破壊するための資金づくりを支援し続けている」と批判していた。
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