EU、域内移動の制限撤廃勧告 ワクチン接種なら2月から
(更新)
【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)は25日の総務理事会で、新型コロナウイルスに関連する移動ルールに関する勧告を採択した。ワクチンを接種していれば、到着後の隔離や追加の検査をせずにEU域内を自由に移動できることを確認した。
EUでは新型コロナの変異型「オミクロン型」の感染拡大を機に、イタリアなど一部の加盟国がワクチン接種に加え、PCR検査などを求める措置をとっている。EUは移動の自由を損なうとして取りやめるよう求めていた。2月1日から効力を発する。
ワクチンの接種率があがり、オミクロン型の感染が重症になるケースが少ないことが分かりつつあることを踏まえた措置だ。2月以降は、EUの専門機関、欧州疾病予防管理センター(ECDC)が示す最も感染状況の悪い地域では追加措置をとることは可能という。
多くのワクチンで、2回の接種を終えてからの有効期限は9カ月となる。今回の勧告は義務ではなく、出入国の権限は加盟国にある。一部の国では追加の措置が残る可能性がある。
EUは2021年7月からワクチン接種などを記録するデジタルCOVID証明書制度を導入した。ワクチン接種や、感染してからの回復、PCR検査の結果がスマートフォンなどに記録され、空港などで提示する仕組み。

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