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アルメニア内政混乱、軍が首相に辞任要求

25日、首都エレバンの政府庁舎前で支持者に囲まれるパシニャン首相(中央)=タス共同

【モスクワ=小川知世】旧ソ連のアルメニアでパシニャン首相の進退をめぐって内政が混乱している。軍参謀総長らが25日に辞任を要求し、パシニャン氏は「クーデターの試みだ」と参謀総長の解任を提案した。同国では2020年にアゼルバイジャンとの紛争に敗北してから首相への退陣要求がくすぶっており、緊張が高まる可能性がある。

パシニャン氏は同日の演説で、クーデターは「国民が許さない」と述べ、事態は統制下にあると強調した。国防省からも軍は政治的なプロセスに関与すべきではないとの声明が発表された。

首都エレバンではパシニャン氏の支持者と、辞任を訴える野党の支持者らそれぞれ数千人が集会を開いた。野党側は議会で首相の弾劾を協議する臨時会議の招集が認められなかったなどとして、抗議継続を呼びかけた。

辞任要求はガスパリャン参謀総長ら約40人の軍高官が声明で発表した。「首相は危機的な状況で適切な判断を下せない」などと批判した。現地報道によると、警察高官からも首相辞任を支持する意見が出ている。

背景にはアゼルバイジャンとの係争地ナゴルノカラバフをめぐる紛争で、アルメニアが事実上の敗北に追い込まれたことへの不満がある。パシニャン氏は紛争時にロシア製の短距離弾道ミサイルが十分に機能しなかったと釈明していたが、これに疑義を示したとされる軍高官が24日に解任され、参謀総長らが反発した。

アルメニアと軍事同盟を結ぶロシアは動向を注視している。プーチン大統領は25日にパシニャン氏と電話協議し、法に基づいて状況を解決するように促した。「内政問題」(大統領報道官)と一方への肩入れは避けつつも、対ロ関係に悪影響を与えないかを見極めるとみられる。

アルメニア系住民がアゼルバイジャンからの独立を主張するナゴルノカラバフ地域をめぐる紛争は20年に再燃した。アルメニア側は苦戦し、実効支配地域の大半をアゼルバイジャンに引き渡す内容で11月に停戦合意した。野党側はロシアから支援を引き出せなかったなどとして、パシニャン氏に敗北の責任があると非難していた。

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