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ドイツ、1日で規制強化撤回 メルケル氏「私の過ち」

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【ベルリン=石川潤】ドイツのメルケル首相は24日、前日に発表したばかりの復活祭期間中のロックダウン(都市封鎖)の強化について「私の過ち」だったと認め、撤回する考えを示した。4月1~5日をすべて休日にし、ほとんどの店舗を閉じる方針だったが、準備期間が短く大混乱に陥るなどと反発が広がっていた。

「過ちは過ちとして正さなければならない」。メルケル首相は24日、記者団にこう語り、23日未明に発表したばかりの対策の主要部分を撤回した。「ひとえに私の過ち」だとし、「極めて遺憾で、市民に許しを請いたい」と謝罪した。

復活祭期間中のロックダウン強化は、4月1~5日を5連休としたうえで、3日に食料品店の営業を認める以外は店舗を閉じ、市民に自宅にとどまるように求める内容だった。メルケル氏は、この考え自体は感染の第3波を抑え込むためのものだったと擁護してみせた。

ただ、唐突に打ち出された規制強化に対し、連休前に店舗が混雑してかえって感染が広がったり、企業の生産計画が影響を受けたりすることへの懸念が広がっていた。短期間では解決できない多くの問題があり、結局は撤回に追い込まれた。

23日未明まで半日がかりのマラソン協議の末に決めた規制強化をあっさり取り下げたのは、実際に混乱が広がって政権の致命傷になることを避ける狙いとみられる。ただ、新型コロナウイルスの感染再拡大に対して有効な対策を打ち出せない政府・与党への市民の不満は強まっており、打撃は避けられない情勢だ。

ドイツは政界引退を決めているメルケル首相の後継を決める連邦議会(下院)選挙を9月に実施する。ロックダウンが長引き、ワクチン普及が遅々として進まないなか、メルケル氏の与党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の支持率は1年前の40%近くから、30%を割り込むところにまで低下している。

CDU・CSUは議員がマスク取引で利益を得ていたという疑惑が浮上し、14日の2つの州議選で惨敗したばかりだ。9月の選挙までにコロナ封じのめどを付け、有権者の支持を取り戻せるかが焦点となる。

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