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英中銀、物価上昇は「一時的」 早期の緩和縮小に慎重

ロンドン金融街シティーのイングランド銀行本店

【ロンドン=篠崎健太】英イングランド銀行(中央銀行)は24日発表した金融政策委員会の声明で、物価上昇率の拡大は「一時的」との認識を示した。エネルギー価格の高まりで、消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が3%を超す可能性もあるとみている。ただ景気回復を支えるため、早期の金融緩和の縮小には慎重な立場を確認した。

22日まで開いた金融政策委では、政策金利を過去最低の年0.1%で据え置くことを9委員の全会一致で決めた。量的緩和策については8対1の賛成多数で、国債と社債の買い入れ枠を総額8950億ポンド(約138兆円)で維持した。

英国でも物価に上昇圧力がかかっている。5月のCPIは前年同月比2.1%上がり、金融政策が目標とする2%を1年10カ月ぶりに上回った。イングランド銀は5月の金融政策報告書では、CPI上昇率のピーク予測を今年10~12月期に「2.5%程度」としていた。今回は「短期的に3%を上回る可能性がある」と上方修正した。

ただし景気や物価上昇率の力強い回復は一時的な動きだとみている。金融市場や各種調査が示すインフレ期待は「引き続きアンカー(固定)されている」とし、CPI上昇率は中期的に2%前後で落ち着くとの見方を維持した。中期的な見通しに今後変化が生じないか注視する。

議事要旨によると、大方の政策委員は「早まった金融引き締めで回復を損なわないようにする必要がある」との認識を共有した。今回を最後に退くチーフエコノミストのハルデーン委員は5月に続き、景気や物価の回復ペースが想定以上だとして、国債購入枠の500億ポンド減額を主張した。

英国では3月以降、新型コロナウイルスの感染を防ぐロックダウン(都市封鎖)の緩和が進められている。商業施設や飲食店などの営業が再開して個人消費が上向き、4~6月期の経済成長率は急回復する見通しだ。ただ足元ではインドで最初に見つかった変異ウイルス(デルタ株)の拡大で新型コロナの感染者数が急拡大している。6月に予定されていたイングランドでのロックダウン解除は先送りされた。

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