英、新たなコロナ変異種を確認 感染力、さらに高く
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【ロンドン=佐竹実】英政府は23日、新型コロナウイルスの新たな変異種を確認したと発表した。すでに見つかった変異種よりも、さらに感染力が強いという。変異種の広がりを受け、ロックダウン(都市封鎖)の対象地域も拡大する。
新たな変異種は2人から見つかった。いずれも南アフリカからの渡航者と接触があった。ハンコック保健相は「すでに見つかっている変異種よりもさらに感染力が高い」と述べ、南アに過去2週間以内に渡航した人や接触者などに隔離を求めた。
いま問題となっている英国発で世界に広がる変異種は従来の新型コロナウイルスよりも70%ほど感染しやすいとされる。このため欧州など50カ国近くが、英国からの渡航を制限している。新たな変異種の確認で各国の警戒はさらに高まりそうだ。
英政府は変異種の広がりを受け、26日から都市封鎖の対象を広げる。これまでイングランドでは首都ロンドンとその周辺に限っていたが、サセックスなどでもスーパーなどを除く店舗が営業できなくなる。
ウイルスは変異を繰り返す性質を持つ。世界保健機関(WHO)は21日の記者会見で、「ワクチンの価値は変わっていない。変異種が従来より重い症状を引き起こす証拠も全くない」としている。
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