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EU、ロシアと関係刷新探る 独仏「首脳会談再開を」

(更新)
24日にドイツの連邦議会で演説するメルケル首相(ベルリン)=AP

【ベルリン=石川潤、ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)がロシアとの関係刷新を模索している。EUとロシアは人権問題などで対立しており、緊張緩和に向けてドイツとフランスがロシアのプーチン大統領との会談の必要性を主張している。EUは24日に開幕した首脳会議で対応を協議する。

EUとロシアの首脳会談が実現すれば、ロシアがウクライナ南部のクリミア半島の併合を一方的に宣言した2014年以来となる。プーチン氏との首脳会談にEU側から誰が参加するのかなど、詳細は明らかになっていない。

メルケル独首相は24日、独連邦議会で「EUとしてロシアのプーチン大統領との直接対話を探るべきだ」と語った。マクロン仏大統領もEU首脳会議に先立ち、記者団に「欧州の利益や安定のためには対話は必要だ」と述べた。

独仏が動いたのは、ベラルーシ問題やロシアによるサイバー攻撃、ロシアの反政府指導者ナワリヌイ氏毒殺未遂事件などの懸案が積み上がるなか、EUが一致して対応するための仕組みが必要と判断したためだ。

独仏はプーチン大統領とEU首脳による会議を模索する=ロイター

挑発行為を繰り返すプーチン氏との会談には慎重論もあるが、バイデン米大統領が16日、プーチン氏との会談に踏み切ったことが背中を押した。

メルケル氏は米ロ首脳会談について「十分ではない」と語った。「たいへん喜ばしいが、EUもまた対話の場をつくるべきで、そうでなければ問題を解決できない」と訴えた。温暖化対策やシリア、リビアなどの問題について、米国に頼るだけでなく欧州が主体的に取り組むべきだという考えが独仏にはある。

16日にはEUのボレル外交安全保障上級代表が「ロシアとのさらなる関係悪化に備える必要がある」と警告し、EUのロシア戦略の見直し案を公表した。人権侵害やサイバー攻撃などEUの価値観・利益を損なう行動には対抗する一方、気候変動や中東和平ではロシアの国際社会への関与を促す内容だ。

24日開幕したEU首脳会議はこの見直し案を議論する。独仏による首脳会談の提案はさらに踏み込んだもので、ロシアの脅威に直接さらされているバルト諸国やポーランドなどは反発している。リトアニアのナウセーダ大統領は「(首脳会談は)不確実で悪いシグナルを送る恐れがある」と述べた。

ロシアのラブロフ外相は24日の記者会見で「詳細が分からない。何について話すのか」と述べた。ロシア側が姿勢を示す前に、議題などの詳細を把握する必要があると主張した。ラブロフ氏は米ロ首脳会談が開かれたのを受け、EUもロシアとの対話を独自に探ることができると考えた可能性があると推測した。EUのロシア戦略の見直し案にも警戒感を示した。

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