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ウクライナ全土に非常事態宣言 政府にサイバー攻撃

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【モスクワ=桑本太】ウクライナは24日、非常事態宣言を発令した。ロシアがウクライナ東部の親ロ派武装勢力が実効支配する2地域に派兵を決定し、警戒態勢を高める。欧米ではロシアが派兵を始めたとの懸念が強まり、緊迫感が一段と高まっている。

複数のメディアによると、ウクライナは最高会議(議会)での承認を経て、24日午前0時(日本時間午前7時)に非常事態宣言を発令した。期間は30日間で延長が可能だ。親ロ派が一部地域を占領する東部2州ではすでに非常事態宣言を発令中で、ウクライナ全土に対象を広げる。

非常事態宣言の発令によって、徴兵された予備役の移動の自由を制限することなどが可能となる。ロシア軍の派遣を視野に、ウクライナ軍の戦力確保や国民生活に混乱が生じないようにするための対策とみられる。ウクライナは23日に18~60歳の市民の予備役招集を始めた。

ゼレンスキー大統領は23日、ロシアの動向を予測することは難しいとした上で「我々は何に対しても準備ができている」と強調した。ウクライナはロシアが本格的に侵攻した場合、戒厳令の発令などさらなる措置に踏み込む考えも示した。

欧米では、すでにロシアが親ロ派占領地域に派兵しているとの懸念が強まっている。米CNNは23日、ロシアが一部の軍隊をウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が実効支配する2地域に派兵したと指摘するラトビアのカリンシュ首相のインタビューを伝えた。

カリンシュ氏は「私の知る限りでは、ロシアは(親ロ派の)占領地域に軍隊と戦車を移動させている」と述べ、ロシアを批判した。

一方、タス通信は23日、ロシア外務省がウクライナの首都キエフの大使館など同国内にあるロシア公館から職員の退避を開始したと伝えた。外務省は22日に「(襲撃などから)職員の生命と安全を守るため」として退避を決めたと発表していた。ロシア軍の侵攻を控えた動きとの懸念も欧米では出ている。

ウクライナでは23~24日に政府系サイトへのサイバー攻撃が発生、政府や外務省、議会などのウェブサイトが閲覧できなくなった。大量のデータを送りつけて通信障害を起こす「DDoS攻撃」とみられる。

ウクライナでは15日にも国防省や軍のサイトへサイバー攻撃が発生した。ウクライナはロシアが侵攻する場合、サイバー攻撃を仕掛ける可能性があるとみて警戒を強めていた。ロシアは関与を否定している。ウクライナへのサイバー攻撃とロシア軍の派遣を組み合わせた「ハイブリッド攻撃」の一環との懸念も浮上している。

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