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世界の家計の富3170兆円増 20年、金融緩和で膨らむ

空前の金融緩和が株価や不動産価格を押し上げた=ロイター

【ロンドン=篠崎健太】スイス金融大手クレディ・スイス・グループは22日、世界の家計の富が2020年に28.7兆ドル(約3180兆円)増えたとの推計を発表した。世界的な金融緩和が株式や不動産の価値を押し上げ、米欧を中心に富裕層の金融資産が膨らんだ。未曽有の景気悪化を生んだ新型コロナウイルスの感染拡大下で、富の偏在がさらに進んだ。

世界の家計資産を分析するグローバル・ウェルス・リポートによると、金融資産や不動産などの価値から債務を差し引いた純資産で定義する「富」は、20年末時点で418兆3420億ドルとなった。19年末から7.4%増えて過去最高を更新した。

伸びを地域別にみると北米は12.3兆ドル、欧州は9.1兆ドルで、それぞれ10%増えた。この2地域で全体の増加額の4分の3を占めている。中国は4.2兆ドル増、アジア太平洋(中国とインドを除く)は4.6兆ドル増だった。一方で南米は1.2兆ドル減、インドも0.5兆ドルのマイナスだった。

世界の富を押し上げたのは株高だ。新型コロナの感染拡大で20年3月に急落した世界の株式相場は、空前の金融緩和策を支えに同年4月以降に急速に盛り返した。MSCI全世界株指数(ドル建て)は20年通年で14%上げた。金利低下で住宅などの不動産価格が上昇したことも富の拡大に寄与した。

純資産100万ドル超の富裕層は世界全体で5608万人と、1年前より521万人増えた。人口比では成人の1%だが金額ベースでは46%を占め、19年末の43%から集中がさらに進んだ。一方で全成人の55%は純資産1万ドル未満で、その富の総額はほぼ横ばいだった。リポートは「富の格差は世界全体とほとんどの国で20年に拡大した」と指摘した。

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