欧州委、ガス価格上限275ユーロを提案 1メガワット時

【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は22日、導入を検討している天然ガスの価格上限について、1メガワット時あたり275ユーロに設定することを提案した。価格高騰による経済への影響を和らげる狙いだが、足元の実際の価格との差は大きく、加盟国間で合意できるかは不透明だ。
上限が発動されるのは、域内の指標価格であるオランダTTFが275ユーロを2週間にわたって上回り、さらに世界の液化天然ガス(LNG)価格との差が58ユーロ高くなるなどした場合となる。
EU加盟国は24日の臨時のエネルギー相理事会で議論するが、足元ではTTF価格は120ユーロ前後で推移している。価格上限を求める欧州東部や南部の加盟国からは実効性に乏しいとの異論が出そうだ。
シムソン欧州委員は22日の記者会見で「これは特効薬ではないが、必要なときに使える強力な手段だ」と述べた。
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