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欧米で進む脱マスク 航空会社など義務撤廃

【ロンドン=佐竹実】欧米の航空会社が相次いでマスク着用義務を撤廃している。新型コロナウイルスの重症化率が下がり、各国政府が行動規制を緩和するのに合わせた措置だ。各国は入国規制も緩めて観光客誘致に動いており、外国人を締め出す日本の規制の厳しさが際立っている。

フィンランドの航空大手フィンエアーは25日から、機内でのマスク着用義務を解除する。「ワクチン接種が進んだほか、最近の変異型が軽症であることから多くの国で規制が撤廃されている」ためだ。日本などマスクが必要な国への便では引き続き着用を求めるが、同社は「機内は効率的な空調などによりコロナ感染リスクが低いとみなされている」と指摘した。

英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)やヴァージン・アトランティック航空もすでにマスク着用義務を無くしている。BAのマホニー最高執行責任者(COO)は3月、「着用が義務付けられていない目的地については、乗客の個人の判断を尊重するよう求める」とコメントした。

アメリカン航空など米航空各社は18日、乗客や従業員に求めていたマスク着用義務を撤廃すると発表した。米航空業界団体「エアラインズ・フォー・アメリカ」は3月、「混雑した飲食店や学校、スポーツイベントはマスクなしで集まることが許されているのに、飛行機だけ義務化される理由がない」と政府に働きかけていた。

欧米各国は、重症化率が下がったことを受けてコロナ規制を相次ぎ緩和・撤廃している。英国では3月までに感染者でも隔離する義務がなくなり、通常の風邪と同じように扱うことを目指している。英調査会社ユーガブの3月下旬の調べでは、公共の場所でマスクをつけると答えたのは42%で、パンデミック(世界的大流行)初期の2020年7月以来の低さになった。

水際対策も撤廃され、英イングランドへの入国に際して規制は一切ない。地元メディアによるとスイスは4月から公共交通機関でのマスクを含め全てのコロナ対策をなくしたほか、5月2日からは全ての国からの入国規制を解除する。シンガポールも26日から屋内のマスク着用義務以外の規制をなくし、ワクチンを2回接種済みであれば事前検査なしでも入国できるようにする。

手探りながらも経済・社会の正常化を目指す欧米などとは対照的に、重症者よりも感染者の動向を重視する日本は厳しい水際対策を続ける。10日からは1日当たりの入国者の制限を1万人に引き上げたが、1万人はコロナ前の7%にすぎない。異例の鎖国状態を長期にわたって続ければ、ビジネスや観光、留学などでの日本の魅力が下がることになる。

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