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EU・中国の投資協定、欧州議会が問題視 発効不透明に

(更新)

【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は22日、2020年12月に大筋合意した中国との投資協定の文書案を公表した。EUの批准手続きを完了するには欧州議会の同意が必要だが、同議会は21日、人権問題への取り組みが不十分な中国と合意を急いだのは問題だとする決議を採択した。すんなりと発効しそうにはない。

中国とEUは12月30日、包括的投資協定(CAI)に大筋合意した。交渉を担った欧州委が22日に文書案の一部をホームページに掲載した。残りは2月までに公表するという。合弁要件などの参入障壁が一部撤廃され、EU企業が中国市場に参入しやすくなるため、新型コロナ下の景気後退にあえぐ企業の要請を受けたドイツなどが合意を急いだ。

このほか、中国の国有企業への補助金の透明性を高めたり、参入企業への技術の強制移転を禁止したりするなどの措置も盛り込んだ。欧州委は投資協定が発効すれば、中国のルールがEU基準に近づいて投資環境が改善すると主張するが、人権や民主主義といった問題に敏感な欧州議会は疑問視する。

欧州議会は21日に採択した決議(賛成597、反対17)で、香港警察が香港国家安全維持法違反で逮捕した民主派の前議員や活動家らの即時解放を要求。欧州委やEU加盟国に対して、投資協定の合意を急ぎ、中国の深刻な人権侵害に具体的な行動をとらなかったことは「人権を重視するEUの信頼性をおとしめかねない」と非難した。その上で香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官を名指しして、中国政府の関係者に制裁を科すよう求めた。

投資協定の批准には欧州議会の同意が必要だ。議会は少数民族ウイグル族の強制労働疑惑も問題視しており、今後始まる協定案の審議で、結論を得るまでには時間がかかる可能性がある。

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