ロシアに追加制裁 ナワリヌイ氏拘束で EU合意

【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)は22日開いた外相理事会で、ロシアへの追加制裁で合意した。反体制派指導者ナワリヌイ氏を不当に拘束したのが理由。拘束に関わったロシア政府などの関係者が対象になる見通しだ。
制裁の詳細は明らかにしていないが、3月初旬にも決める見通し。ロイター通信によると、プーチン大統領に近い側近が対象に含まれる。記者会見したボレル外交安全保障上級代表は「ロシアは権威主義に突き進み、欧州から離れているという共通認識が(EU内に)ある」と批判した。
ナワリヌイ氏は1月、療養先のドイツからロシアに帰国した直後に司法当局に拘束された。EUは即時の釈放を求めていた。ドイツのマース外相は記者団に「ロシアと対話を持ち続けることも必要だ」とも述べた。
ミャンマーについて、EU各国はクーデター関連の制裁に向け、政治合意に達した。軍関係者や関連企業を対象にした資産凍結などを検討するとみられる。ミャンマーの政府改革計画への財政支援は凍結する。EUはクーデターを非難し、アウン・サン・スー・チー氏らの即時釈放を求めている。
外相理事会にはブリンケン米国務長官がテレビ会議形式で参加した。EUによると、バイデン政権発足後、初のハイレベルの会合。ロシアや中国をめぐる情勢を協議したほか、新型コロナウイルスや気候変動対策について話し合った。
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