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コロナ復興格差・インフレに危機感 ダボス準備会合

【パリ=白石透冴】世界経済フォーラム(WEF)のオンライン国際会議「ダボス・アジェンダ」が21日、閉幕した。格差の広がりや世界的なインフレへの対応が新型コロナウイルス禍からの復興の課題だとの指摘が相次いだ。米中対立やウクライナ情勢の緊迫などが国際協力の議論に影を落とした。

「コロナ禍による経済的な被害、特に最貧国への被害への対策を考えなければいけない」。ドイツのショルツ首相は19日、会議でこう語った。「持続可能性や成長は全ての国で実現する必要がある」として、格差への対応を訴えた。

コロナ発生の確認から3年目に入り、世界経済は最悪期を抜け出したかにみえる。だが先進国がワクチン接種率を高めて社会の正常化を進める一方、一部の途上国では高齢者や医療関係者の接種も終わっていない。投資の回復も先進国が中心だ。国連貿易開発会議(UNCTAD)によると国外企業買収などを総計した「海外直接投資」の2021年実績は20年を77%上回ったが、増加分の7割は先進国向けの投資だった。

サプライチェーン(供給網)の乱れなどによるインフレに警鐘を鳴らす声もあがった。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は「我々はインフレを過小評価していた」と語る。21年12月のインフレ率は米国が7.0%と39年半ぶりの高さで、ユーロ圏は5.0%と統計を遡れる1997年以降で最大となっている。家計の重荷となり、経済回復を鈍らせるとの見方がある。

格差やインフレ対策は国際協調が必須だが、あちこちに緊張がみられる。「経済はデカップリング(分断)させるのではなく、統合しよう」――。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席はこう呼びかけた。米中は互いを脅威とみなし、安全保障や経済、技術革新など多方面で緊張関係にある。欧州委員会のフォンデアライエン委員長はロシアによるウクライナ侵攻の可能性に言及し「侵攻はないことを望むが、起きた場合の用意はある」とけん制した。

WEFは今回の議論を踏まえ、今年5月22~26日に年次総会(ダボス会議)を対面で開く考えだ。

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