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ドイツ、10月に最低賃金1500円 ショルツ政権が法案

【ベルリン=石川潤】ドイツのショルツ政権は10月から最低賃金を時給12ユーロ(約1500円)に引き上げる方針だ。ハイル労働・社会相が21日に政府内で配布した法案をロイター通信などが報じた。賃金の大幅な引き上げは格差拡大に歯止めをかけ、労働市場への参加意欲を高める効果が期待される。ただ、企業にとっては負担増になるため、反対論もくすぶる。

ドイツの最低賃金は現在9.82ユーロで、7月に10.45ユーロに引き上げることがすでに決まっている。今回の法案が成立すれば、10月からさらに15%程度、最低賃金が跳ね上がることになる。ショルツ氏の中道左派、ドイツ社会民主党(SPD)が2021年9月の連邦議会選挙で看板政策として掲げ、連立協定に盛り込まれていた。

法案によると、最低賃金引き上げの恩恵は620万人に及ぶという。ドイツは16年続いたメルケル政権下で経済成長が続いたが、格差拡大への不満も高まっていた。高齢化などで労働力不足が深刻になるなか、外国人を含めた働き手をドイツ国内に呼び込むテコとする狙いもにじむ。

企業経営者にとっては、22年だけで16億ユーロの負担増になる見込みだ。企業の収益に影響するほか、労働コストの上昇はモノやサービスの値上げに拍車をかけかねない。法案では、15カ月は最低賃金を12ユーロに据え置き、次の引き上げは24年になるという。

最低賃金の引き上げは雇用の国外への流出につながるだけとの冷ややかな声もある。ただ、賃金全体が底上げされれば、個人消費の押し上げにつながる。生産性の低い企業の改革を後押し、経済全体を活性化させる可能性もある。

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