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イタリア大統領選、投票開始 ドラギ首相ら候補に

(更新)

【ウィーン=細川倫太郎】イタリア議会で24日、国家元首である大統領の選出投票が始まった。選出には会派を超えた広範な支持が必要で、手続きには曲折も予想される。ドラギ首相が転身に意欲を示すが、後任となる新首相選出を巡って政局が不安定化する可能性もある。

大統領の任期は7年。イタリアでは首相が行政全般をつかさどる一方、大統領は議会の解散や首相の任命、軍隊の指揮など重要な権限を持つ。2018年には現職のマッタレッラ大統領が閣僚人事で、欧州連合(EU)に批判的な人物の経済・財務相への就任を拒否したこともある。

上下院議員や各州の代表の計約1000人による無記名投票で決める。当選には3回目までの投票では3分の2以上、4回目以降は過半の得票が必要になる。各政党の思惑が複雑に絡み合い、過去の選挙では選出が難航するケースも多かった。1971年にレオーネ大統領を選んだ際の投票回数は23回に及んだ。

ドラギ氏は2021年12月の記者会見で、誰が首相になっても「仕事を続けられる条件を整えた」と述べ、大統領就任へ意欲をちらつかせている。ドラギ氏の転身が決まれば、新首相を選ばなければならない。新首相の選出に失敗すれば解散総選挙になって、政局が一気に流動化する恐れもある。

21年2月に現政権が発足して以降、イタリア銀行(中央銀行)や欧州中央銀行(ECB)の総裁を歴任したドラギ氏の強い指導力で伊政治は安定してきた。解散総選挙を避けるためにも、最大与党「五つ星運動」などはドラギ氏の残留を望んでいるとされる。

今後、EUの復興基金を活用した環境投資などが本格化する。経済の回復には政治の安定が欠かせない。他の大統領候補にはジェンティローニ元首相やカルタビア法相も取り沙汰されている。マッタレッラ氏の続投を推す声も多いが、本人は否定している。

数々のスキャンダルを起こしたベルルスコーニ元首相の名前もあがっていたが、幅広い支持を得るのは困難との見方は多く、AP通信によると直前に撤退を表明した。ドラギ氏以外に大統領にふさわしい権威やキャリアがある人物は「見当たらない」との声も多い。

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