英蘭シェル、最大4700億円の減損 10~12月

【ロンドン=篠崎健太】英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは21日、2020年10~12月期に最大45億ドル(約4700億円)の減損損失を計上すると発表した。米メキシコ湾沖の油田や石油精製関連などの事業資産で収益力の想定を見直し、帳簿上の評価額を落とす。
新型コロナウイルス禍による資源価格の急落で4~6月期には168億ドルの減損損失を出し、四半期として過去最大の最終赤字に陥っていた。減損は1~9月期累計で185億ドルを計上しており、20年通年では200億ドルを超える見通しになった。
10~12月期の上流部門の生産量(石油換算ベース)は日量227.5万~235万バレルを見込む。7~9月期(日量220万バレル)から増えるが、前年同期比では最大で2割弱下回る水準だ。原油相場も前年比で1割以上下回る状況が続いており、量と価格の両面で厳しい状況が解消していない。
10~12月期決算は21年2月4日に開示する。同11日には中長期の経営戦略の発表を予定しており、低炭素分野の強化などの方針を明らかにする見通しだ。
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