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プーチン氏、部分動員令に署名 30万人規模

親ロ派地域併合へ 核使用も辞さず

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ロシアのプーチン大統領は21日午前(日本時間同日午後)、国営テレビを通じて国民に演説し、ロシアによるウクライナ侵攻に関して、戦闘継続のために部分的な動員令に署名したと明らかにした。ウクライナの親ロシア派武装勢力幹部らがロシアへの編入の是非を問う住民投票実施を一方的に表明したことについて「決定を支持する」と述べ、事実上の併合に踏み切る考えを示した。

プーチン氏は演説で、欧米の目的は「わが国を弱体化し、分断し、最終的に絶滅させることだ」と主張した。米欧のウクライナ軍への軍事支援でロシア軍が後退していることに危機感を表した。

「すべての(東部)ドンバス地域の解放は特別軍事作戦の揺るぎない目的だ」と国民に呼びかけ「部分的な動員令に署名した」と語った。対象は有事の兵役義務がある国民すべてではなく、特別な軍事技術・経験などを持つ予備役になる見通しだ。ショイグ国防相によると約30万人を動員し、深刻な兵員不足を補う。部分動員令は、武器など軍需物資の生産拡大も定めている。

核兵器使用の可能性も示唆した。プーチン氏は「わが領土の一体性が脅威にさらされる場合」には「もちろん、われわれが保持するすべての手段を利用する」と述べた。「これははったりではない」とも付け加え、核の脅しを強めた。

ウクライナ東部と南部の占領地域の親ロ派幹部らは20日、23~27日にロシアへの編入の是非を問う住民投票を実施すると発表した。プーチン氏は演説で「ドネツク州とルガンスク州、ザポロジエ州、ヘルソン州の住民の大部分が自らの将来について決定することを支持する」と強調した。

ロシアが親ロシア占領地域の住民投票に踏み切った背景には、ロシアの領土に組み込むことで、核兵器の利用を可能にする狙いがあった。14年に承認した軍事ドクトリンでは、核兵器の使用要件について「国家の存在が脅威にさらされた時」と明記し、大統領が決定すると定めている。

プーチン氏は2月のウクライナ東部への軍事侵攻など国家にとって重要な決定をする際に、国民向けに演説してきた。今回もウクライナ軍の反転攻勢で戦況が悪化するなか、予備役の部分動員と親ロシア派地域の事実上の併合に踏み切る意向を強調した。

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