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イタリアでもコロナ変異種 欧州各国、英からの渡航禁止

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ロンドンーパリ間の高速鉄道の運行が制限されるのを前に、駅には長い列ができた(20日、ロンドン)=AP

【ロンドン=佐竹実】欧州各国が、英国からの渡航を相次いで禁止している。感染力の高い新型コロナウイルスの変異種が、英国で急増しているためだ。変異種はイタリアなどでも確認された。冬場の感染拡大に直面する各国は、往来の制限を余儀なくされている。

英国で増える変異種は最大で70%感染力が高いとされる。英政府は20日から、ロンドンなどのロックダウン(都市封鎖)に踏み切った。ジョンソン首相は「ウイルスが攻撃の仕方を変えるのであれば、我々は対策を変えなければならない」と述べたが、強毒化などの証拠は今のところない。

英国での変異種の感染拡大を受けて、欧州連合(EU)のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長、メルケル独首相、マクロン仏大統領は20日に電話で対応を協議した。各国は、英国からの航空便の受け入れを相次いで停止した。

フランスやベルギーは航空機だけでなく、船や陸路での入国も禁じた。英EU間の貿易の要衝であるドーバー港は閉鎖を決めており、物流が混乱する可能性がある。英地元紙によると、イスラエルやトルコ、クウェートなども英国からの航空便の受け入れを停止する。感染拡大に直面する各国は変異種に身構え、水際対策を強化している。

変異種はすでに、伊やオランダなどでも確認されている。イタリア保健省は20日夜、新型コロナウイルスの変異種に感染した患者が出たと発表した。英国から戻ってきたばかりで、現在は隔離されているという。イタリア政府は英国からの航空便の停止に加え、直近2週間に英国に滞在した人の入国も禁止する措置を導入した。スペランツァ保健相は「最大限慎重な道を選択する」と述べた。

南アフリカでは2カ月ほど前から変異種が確認され、現在の第2波の主因になっている。比較的若い人に広がっており、第1波よりも感染速度が速い可能性があるという。英国の変異種と似ているが、同じものかどうかはまだ明らかになっていない。

ウイルスは一般的に変異を繰り返す性質を持つ。英BBCによると新型コロナでは、これまでに数千種類の変異種が確認されている。英政府は、今回確認された変異種が重症化や死亡につながる証拠はなく、ワクチンが効かなくなるデータもないとしている。

世界保健機関(WHO)の欧州本部は欧州各国に対して「警戒を強めるよう」呼びかけた。一方で「従来より感染力が強いかもしれないが、より毒性が高まっているとの証拠はない」とも指摘している。

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