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英、成人の半数にワクチン ジョンソン首相の支持率上昇

都市封鎖から1年

(更新)

【ロンドン=中島裕介】英国は23日、新型コロナウイルスの感染抑制を目指した初めてのロックダウン(都市封鎖)導入から1年となる。死者は欧州で最悪の12万6千人にのぼるが、足元ではワクチン接種が順調で、成人の半数が1回目の接種を終えた。新規感染者も減り、ジョンソン首相の支持率は上向き始めた。

「通知が来たら、ぜひワクチンを受けてほしい。あなた自身や家族だけでなく、あらゆる人のためだ」。ジョンソン氏は19日、ロンドンの病院で1回目の接種を終えた後、国民に呼びかけた。欧州医薬品庁(EMA)が英アストラゼネカ製ワクチンと血栓の関係を否定した翌日、同社製のワクチン接種を受け、安全性を強調してみせた。

英政府によると20日現在で2763万人が1回目の接種を終えた。英国の成人の半数以上を含む。2020年12月8日以降、緊急性の高い医療・介護従事者、高齢者を優先して接種を始めた。対象は50歳代の一般市民に広がっている。ジョンソン政権は7月までに、18歳以上の全市民に1回目の接種を終える計画だ。

1日あたりの新規感染者は英国で1月、6万人超に達した。だがこれを最高に、ワクチンの普及とともに最近では5000人台に減った。英政府は29日、屋外スポーツ施設などを再開する予定だ。5月中旬には飲食店の屋内営業やホテルの再開を認め、ロックダウン措置を徐々に緩和する計画だ。6月下旬にはマスク着用など日常生活に関わる規則を解除しようとしている。

ジョンソン氏の支持率も上向いてきた。政治専門サイト、ポリティコ欧州版の世論調査によると、2月末以降、支持率が50%を超え、不支持率を上回り始めた。野党支持者からも「ワクチン政策だけはうまくいっている」との声があがる。

欧州メディアは、英国のワクチン接種がうまくいっている理由を、離脱した欧州連合(EU)よりも早くアストラゼネカなどと供給を受ける契約を結んだことや、1回目の接種を優先して接種済みの国民を増やす決断をしたことが奏功したと分析する。英政府はすべての国民が自宅から10マイル(約16キロメートル)以内の場所で接種できるよう会場を配置してきた。

一方、感染が再拡大し、ワクチン接種が遅れるEUとの関係は悪化している。EU側は域内で製造された1000万回分以上のワクチンを英国に出荷したが、英側からEUへの供給は足りないと主張する。EUはアストラゼネカ製の供給量が予定よりも少ない点を問題視する。同社製は英国内とEU域内で生産されているが、EUは英政府が同国産のEUへの出荷を事実上妨げているとみている。

EUのフォンデアライエン欧州委員長は17日「接種率が高い国への輸出が適当なのか」と述べ、英国への出荷停止を示唆した。

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