ロシア黒海艦隊、航空戦力半減か クリミア爆発で損傷

【フランクフルト=林英樹】ロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島で最近起こった爆発で、同半島に拠点を置くロシア黒海艦隊の戦闘機のうち少なくとも半数が損傷したことがわかった。米CNNが19日、西側当局者の話として報じた。ウクライナ政府は攻撃を正式に認めていないが、軍精鋭部隊の関与が指摘されており、軍事施設で同様の爆発が続いているとの情報もある。
黒海艦隊はクリミア半島に戦闘機二十数機からなる2つの航空部隊を持つ。西側当局者は9日の航空基地の爆発で同部隊の戦闘能力が半減したと指摘したうえで「ウクライナは複数の兵器を投入し、戦線の背後で軍事作戦を展開できる能力がある」と述べた。
ロシアが2014年、一方的に併合を宣言したクリミア半島には他に2つの航空基地がある。ウクライナ国防省によると、ロシア軍は爆発後、少なくとも航空機24機とヘリコプター14機をロシア本土などに退避させた。
米シンクタンクの戦争研究所は、クリミア半島の航空基地周辺で18日にも複数の爆発が起きたと明らかにした。20日朝には同半島のセバストポリ市にあるロシア黒海艦隊の司令部が無人機による攻撃を受けた。同市の当局者が明らかにした。無人機は撃墜され、大きな被害は出ていないという。
米国防総省は19日、ウクライナ軍に対する7億7500万ドル(約1060億円)規模の追加の軍事支援を公表した。高機動ロケット砲システム「ハイマース」のほか、今回初めて無人偵察機「スキャンイーグル」15機の供与を決めた。
米政治専門サイト「ポリティコ」によると、米政府高官は「我々が供与する武器はすべてウクライナの自衛目的で使われる。ウクライナが主権を持つ領土で標的を定めた場合、定義上、自己防衛にあたる」と述べ、米国が供与した武器のクリミア半島での使用を認める考えを示した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、ツイッターで「軍事支援を高く評価する。侵略者を倒すための重要な一歩を新たに踏み出せた」と米国に謝意を伝えた。ウクライナ側はクリミア半島での爆発への関与について明言していないが、ゼレンスキー氏はロシアが支配する地域の住民に対し「ロシア軍の施設に近づかないでほしい」と呼びかけている。
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