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ザポロジエ原発で爆発 ロシア、ウクライナの砲撃と主張

(更新)

【イスタンブール=木寺もも子】国際原子力機関(IAEA)は20日、19日夜と20日朝にウクライナ南東部のザポロジエ原子力発電所で大きな爆発があったと明らかにした。タス通信によると、ロシア国防省はウクライナ軍が砲撃をしかけたと主張している。

IAEAのグロッシ事務局長は攻撃の即時停止を求める声明を出した。インタファクス通信によると、20日には少なくとも15回の攻撃があったとしている。

ロシアが占拠するザポロジエ原発は度重なる砲撃で原子力災害のリスクが指摘されている。これまではロシアとウクライナ双方が相手側の攻撃だと主張している。

一方、米紙ワシントン・ポストは19日、複数の米欧情報当局者の話として、ロシアがイランの自爆型ドローンをロシア国内で生産することでイランと合意したと報じた。

同紙によると、ロシアとイランは11月上旬に数百機規模のドローン生産で合意し、設計情報や主要部品などの移転を進めている。数カ月以内に生産を始める計画という。

ロシアは10月ごろから、ウクライナ各地のインフラ攻撃などでイラン製のドローン400機以上を使ったと指摘されている。イランは当初否定していたが、11月に入り、ウクライナ侵攻前にロシアにドローンを提供していたと認めた。

ロシアは巡航ミサイルなどの精密誘導兵器の在庫減少に苦しんでいるとみられる。比較的安価なドローンの国内生産が始まれば、ウクライナで深刻な電力不足を招いているインフラへの攻撃が長期化する可能性がある。米当局者は、イランはドローンがロシア国内で生産されれば欧州による自国への制裁を回避できると考えていると指摘した。

またウクライナ高官は19日、ロシアから奪還した南部の拠点都市ヘルソンなどから、希望する住民を西部などへ避難させると明らかにした。主要インフラの破壊で生活が困難なためで、数日内にも実施する。

ウクライナは、ロシア軍が撤退する際、ヘルソンや周辺のインフラを破壊したとしている。AP通信は地元当局者の話として、ロシア軍が消防車や救急車などを盗んだため、必要な台数が不足しているとも伝えた。19日にはヘルソンの燃料貯蔵施設にロシア軍のミサイル2発が着弾したという。

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