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英LME、「リング取引」廃止を提案 電子に一本化

ブローカーが円形に陣取るLMEの「リング」(2018年9月)=ロイター

【ロンドン=篠崎健太】英ロンドン金属取引所(LME)は19日、ブローカーが円形に向き合う「リング取引」の廃止を市場参加者に提案した。新型コロナウイルスの感染防止策として2020年3月下旬から中断しているが、恒久的に取りやめて電子システムによる取引に一本化する計画だ。取引効率や透明性を高める構造改革の一環で、140年以上の歴史を持つ伝統的な舞台がこのまま幕を閉じる可能性が出てきた。

「リング」はLMEが入るロンドン中心部のビルの1階にある。参加資格を持つ有力ブローカー9社が円形に陣取り、銅や亜鉛、ニッケルなどの金属を5分刻みで売買していく。ブローカーが時に大声や身ぶり手ぶりで意思疎通を図り、そこで決まる価格は世界の市場関係者が参照する金属相場の国際指標になっている。

熟練ブローカーが大声や身ぶり手ぶりで激しくやり取りする場面も=ロイター

リングは世界の主要取引所で残された数少ない実際の立会取引だが、新型コロナの感染防止のため運営が難しくなった。英政府が最初のロックダウン(都市封鎖)を導入した20年3月下旬から休止し、もともと並行運用されている電子取引システムのみの体制に移行していた。

マシュー・チェンバレン最高経営責任者(CEO)は声明で「電子による値決めが機能することが確認された」と説明した。「リングはLMEの144年の歴史の中で非常に貴重な側面を持つ」と前置きしたうえで「値決めの長期的な将来を考えるときだ」と述べた。透明性や取引効率の向上にもつながるとみて、市場改革の目玉として廃止する意向を示した。

熟練したブローカーの手を介すリング取引は、複雑な注文をさばくのに重宝されてきた。ただ市場関係者からは「電子システムでもスムーズな値決めが実施できることが確認された」(金属商社)との声が聞かれ、役目を終えたとの見方が浮上していた。電子への完全移行はかねて検討課題になっており、コロナ禍が改革の手を早めることになった。

LMEはリング取引廃止を含む改革案に対し、3月19日まで市場関係者の意見を募る。6月末までに次の段階についての方針を公表することにしている。

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