/

車4位ステランティスCEO、英工場の存続「近く決断」 

英政府に警告 閉鎖示唆か

仏グループPSAと欧米FCAが統合した欧州ステランティスのカルロス・タバレスCEO㊧とジョン・エルカン会長=ステランティス提供

【フランクフルト=深尾幸生】自動車世界4位の欧州ステランティスが19日、初の記者会見を開いた。仏グループPSAと欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が統合して発足した同社のカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は、英国の工場に新規投資をするか「近く決断する」と述べた。新規投資しなければ閉鎖につながるが、同氏は厳しい見方を示し、協議中の英政府に警告を発した。

PSAとFCAの統合は16日に完了し、18日から順次パリやミラノ、ニューヨークの証券取引所でステランティス株式の取引が始まった。足元で時価総額は5兆円を超えている。

英中西部にある旧PSAのエルスメアポート工場に新規投資して存続させるかは、これまで英国の欧州連合(EU)離脱とその後の通商協定の内容次第としていた。タバレス氏は英国がEUと結んだ自由貿易協定(FTA)と英国が発表した2030年のガソリン・ディーゼル車販売禁止を前提条件に挙げ、「(英国で)内燃機関車への投資はしない。では電気自動車(EV)か。市場が大きい方(=EU)に投資する。では英国に何が残るのか」と指摘した。その上で「英政府の自動車産業を守る意思にかかっている」と述べた。

タバレス氏は経営統合について、政府の環境規制によるコスト増を規模拡大で薄め「従業員を守る盾だ」と繰り返した。「統合の結果としての工場閉鎖はしない」と強調したが、政府の規制強化は別問題だと指摘した。

年間50億ユーロ(約6300億円)と見積もる統合効果の8割を24年までに実現することも明らかにした。複数のブランドで車台や消費者に見えない部品を共通化した「姉妹車」を多く投入する。こうした手法で、現在29車種のEV・PHVを年内に10車種追加し、25年までにすべての新型車にEVやPHVの仕様を設ける。

EVをめぐっては米アップルが参入を検討していることが報じられるなど、異業種からの参入が相次ぐ。タバレス氏は「アップルやほかのIT企業と協業することは常にオープンだ。IT企業が持っていない技術を提供でき、互いにメリットがある」と歓迎した。

イタリア・トリノの工場に掲げられたステランティスの旗=ロイター

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン