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英、コロナ規制緩和 重症者増えずマスク着用義務撤廃

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【ロンドン=佐竹実】ジョンソン英首相は19日、新型コロナウイルス対策の規制を緩和すると発表した。27日からイングランドでのマスク着用の義務などが撤廃される。変異型「オミクロン型」の感染が落ち着いている上、重症者が増えていないことなどを踏まえた措置だ。

英政府は2021年12月、オミクロン型の流行を受けて「プランB」と呼ばれる規制を導入した。在宅勤務を推奨したほか、公共交通機関や映画館などでマスク着用が義務付けられた。大規模イベントやナイトクラブなどではワクチン接種証明の確認も義務化した。今回、これらの規制を撤廃する。

感染者の隔離義務(最短で5日間)は残るが、3月24日に期限が切れる。ジョンソン英首相は議会下院で「データが許すのであれば、期限を前倒しするための投票を議会に求めたい」と述べた。ブースター接種(追加接種)を急いだ効果も強調した。

英国ではオミクロン型が流行し、1月4日には1日約22万人の感染者が出た。感染者は増えたものの人工呼吸器が必要な患者数は昨年夏からほとんど変わらず、1日の死者数(診断書に記載があるケース)はやや減少傾向だった。入院患者数はやや増えたが、骨折などで入院した際に陽性が判明するケースが少なくなかった。

感染者が急増して出勤できなくなることで、医療機関や公共交通機関などに影響が出た。英政府は軍隊を動員したほか、隔離期間を短くするなどして対応した。隔離義務をなくすことで、こうした混乱の解消につなげる。

欧州では英国以外でも一部で感染が落ち着き、規制を緩和する動きが出てきた。スペインのカタルーニャ州では21日から夜間外出規制を撤廃する。ロイター通信によるとデンマークは感染者が増えているが、映画館などの営業を再開することを決めた。重症化率が低いためで、入院患者の約3割はコロナ以外の理由で入院し、コロナ陽性が判明したケースだった。

コロナをインフルエンザなどのように「エンデミック(一定期間で繰り返される流行)」と位置づける動きがみられる。ワクチンが普及し、オミクロン型の重症化率が低いのであれば通常の風邪と同じ扱いにして社会を正常に近づけるとの考えで、スペインは感染の全件把握や、軽い症状の人への検査をやめることを検討している。

世界保健機関(WHO)はこうした動きを時期尚早だとしている。テドロス事務局長は18日、「オミクロン型は信じられないほどの広がりをみせており、新しい変異型も現れるだろう。追跡と分析が今後も重要になる」と述べ、パンデミック(世界的流行)の終息にはほど遠いとの考えを示した。

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