アイルランド、米WhatsAppに制裁金7.6億円 GDPR違反

【ロンドン=佐竹実】アイルランドの規制当局、データ保護委員会(DPC)は19日、米メタ傘下の対話アプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」に対し、550万ユーロ(約7億6千万円)の制裁金を科すと発表した。ユーザーの個人情報の取り扱いが欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)に違反したと判断した。ワッツアップはこの決定を不服として異議申し立てをする方針だ。
DPCは6カ月以内にデータ処理業務をGDPRに準拠するように変えることも命じた。DPCは米IT(情報技術)大手がGDPRに違反しているとして相次ぎ厳しい処分を下している。ワッツアップに対しては21年、2億2500万ユーロの制裁金を科した。22年にはメタが運営する画像共有アプリのインスタグラムがGDPRに違反したとして4億500万ユーロを科している。
ワッツアップは今回の決定に反発している。広報担当者は19日、「我々のサービスの運営方法は技術的にも法的にも(規制に)準拠していると確信している」として、異議申し立てをする計画であることを明らかにした。

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