南アフリカ与党の党首選、現職ラマポーザ大統領が再選

【イスタンブール=木寺もも子】南アフリカの与党、アフリカ民族会議(ANC)の議長(党首)選で、現職のラマポーザ大統領が19日、再選を決めた。任期は5年で、2024年の議会選で党を率い、大統領としても続投する可能性が強まった。
南アでは議会で大統領を選出するため、アパルトヘイト(人種隔離)が撤廃されて以降、一貫して与党の地位にあるANC議長は大統領になる公算が大きい。ただ、経済の停滞や政治腐敗で近年はANCへの支持が減っており、24年選挙では単独過半数を維持できなくなるとの見方もある。
ラマポーザ氏は2018年2月に大統領に就任した。クリーンな改革派というイメージが強みだが、今年11月末に独立の調査委員会が議会に提出した報告書で自身の不正資金疑惑が再燃し、一時は辞任や弾劾の観測が浮上。予定されていた議長選の行方を危ぶむ声もあった。
12月初旬に議会がラマポーザ氏の弾劾手続き開始を否決し、今回の党首選でも追い上げる対立候補を振り切った。