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エヌビディアのアーム買収、英が調査 安保面の影響懸念

(更新)
エヌビディアはソフトバンクグループ傘下のアームを買収することで合意している=ロイター

【ロンドン=佐竹実】英政府は19日、米半導体大手エヌビディアによる英半導体設計大手アームの買収について、安全保障上の問題が無いか調査すると発表した。英国の競争当局である競争・市場庁(CMA)は、買収が市場競争上問題ないか調べている。アーム設計の半導体が世界で幅広く使われていることなどから、英政府は安保面でも精査することを決めた。

英政府はCMAに対し、7月30日までに競争面や安保面などでの影響を報告するよう求めた。その報告を受け、政府は買収を認めるかさらなる調査が必要かを判断する。ダウデン英デジタル・文化相は19日、「英国のテック産業を支援し、外国からの投資を歓迎したいが、今回のような取引については安保上の影響を検討することが適切だ」と説明した。

アームはソフトバンクグループ(SBG)の傘下企業だ。エヌビディアとSBGは2020年9月、エヌビディアによるアーム買収で合意した。買収額は最大400億ドル(約4兆3千億円)で、エヌビディアは自社株式を対価の一部とし、SBGはエヌビディアの大株主となる計画だ。エヌビディアはアームの技術を手に入れ、人工知能(AI)向け半導体の競争力を高める狙いがある。

エヌビディアは買収後もアーム本社を英ケンブリッジに残し、AI研究センターを設立すると発表している。それでも英政府は、アームの技術流出に神経をとがらせる。自動運転など次世代の様々な技術にAIが使われるようになり、アームが設計する半導体の重要度が増す可能性があるためだ。

英政府が外国企業による買収や投資に対して敏感になっている面もある。20年7月には高速通信規格「5G」から中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を排除することを決めた。通信、防衛、AIなどの分野で外国企業の影響力が強まることに警戒感を強めており、同年11月には、外国企業の買収を制限する「国家安全保障・投資法案」を議会に提出している。

エヌビディアによるアーム買収が実現するには英国のほか、中国、欧州連合(EU)、米国の規制当局による承認が必要だ。アームの顧客である米半導体大手のクアルコムやインテルは、競合であるエヌビディアがアームを買収することに反対し、各国の当局に働きかけているとされる。

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