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エリザベス女王国葬しめやかに 世界の元首ら最後の別れ

(更新)

【ロンドン=佐竹実、今出川リアノン】英国の女王エリザベス2世の国葬が19日、ロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われた。天皇、皇后両陛下や各国の元首らが参列し、国内外で愛された君主に敬意を示した。第2次世界大戦後の歴史とともに歩んだ女王の時代が終わり、新国王チャールズ3世(73)の治世が本格的に始まる。

国葬は19日午前11時(日本時間同午後7時)から約1時間で、英王室や政府関係者ら計約2000人が参列した。このうち約500人は、天皇、皇后両陛下をはじめ各国の元首や首脳とその配偶者らだ。欧州の王室のほか、バイデン米大統領、マクロン仏大統領、カナダのトルドー首相など世界のリーダーがロンドンに集った。

女王の棺(ひつぎ)には王室の旗がかけられ、王冠や花などが上に置かれた。国葬ではトラス英首相が聖書の一節を読み上げたほか、参列者が聖歌を歌った。2分間の黙とうは国葬会場だけでなく英全土で行われた。最後に国歌の斉唱を終えると同時に、曇り空だったロンドンに日が差し込んだ。

棺は国葬後、砲車に乗せられてバッキンガム宮殿の周辺を行進。チャールズ国王らが後ろに続いた。その後ロンドン郊外のウィンザー城に霊きゅう車で運ばれ、歴代の君主や夫のフィリップ殿下が眠る聖ジョージ礼拝堂に埋葬される。

異例の規模で世界の最重要人物(VIP)が集まり、中心部では最大約200万人の人出が見込まれていた。英政府は厳戒態勢を敷いており、軍人や1万人超の警察官を配置。一部の地下鉄駅なども閉鎖された。

チャールズ国王は18日夜に、国外から招待した参列者らのレセプションをバッキンガム宮殿で開催し、天皇陛下や各国首脳らが参加した。

女王の一般弔問には連日多くの市民が訪れた。20時間を超える待ち時間でも整然と並び、国民に愛された女王に最後の別れを告げていた。16日にはサッカー元イングランド代表のデービッド・ベッカム氏も弔問し、市民とともに13時間並んだ。

女王は、旧植民地諸国を軸とする連合体の英連邦(コモンウェルス)に所属するオーストラリア、カナダなど15カ国の元首でもあった。かつての大英帝国の衰退に直面する中で各国トップと積極的に交流し、英国のソフトパワーを世界に示した。

国連のグテレス事務総長は15日、地政学的なしがらみにとらわれず、周りに男性しかいない場で外交力を発揮した「熟練外交官だった」とたたえた。

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エリザベス女王死去

英国の女王エリザベス2世が2022年9月8日、滞在先の英北部スコットランドのバルモラル城で死去した。96歳だった。在位70年7カ月は歴代の同国君主で最長。第2次世界大戦後の英国史のほぼ全てを見守り、亡くなる直前まで精力的に公務をこなした。

女王は1926年、後の国王ジョージ6世の長女として生まれた。国王が52年2月に急死すると、25歳という若さで女王に即位。在位期間は世界の存命中の君主でも最長だった。6月には在位70周年を祝う祝賀行事「プラチナ・ジュビリー」が行われた。

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