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OPECプラス、8月から減産縮小で合意 22年末まで協調

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UAEとの対立が解消し、減産の枠組みを22年末まで続ける=ロイター

【カイロ=久門武史】石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は18日の閣僚協議で、協調減産を8月から毎月日量40万バレルずつ縮小すると決めた。協調減産の枠組みを2022年末まで続けることでも一致した。5日に決裂していたが、再協議で妥結した。

減産縮小は現在の約580万バレルの減産が解消するまで続けるとし、声明で「22年9月末までに生産調整を終了するよう努める」とした。次回の閣僚協議は21年9月1日に開く。12月に市場環境を見極める。

新型コロナウイルスで20年に急減した原油需要はワクチンの普及などで持ち直しており、ニューヨーク市場の原油先物は年初比5割高い水準にある。OPECプラスが段階的に供給を元に戻すことで、上昇圧力が和らぐとの見方が多い。

OPECプラスは今月上旬の閣僚協議が物別れに終わり、8月以降の減産幅が宙に浮いていた。アラブ首長国連邦(UAE)が減産の基準となる生産量の引き上げを求めて現行の減産を22年4月から22年末まで延長する案に反対し、サウジアラビアと対立していたためだ。

国際エネルギー機関(IEA)は13日、OPECプラスの5日の決裂で「石油市場の需給が著しく逼迫する」可能性を指摘していた。決裂直後の6日には、ニューヨーク原油先物が一時1バレル77ドルに迫り、14年11月以来の高値をつけていた。

18日の閣僚協議では、22年5月から一部の国の基準生産量を見直し合計約163万バレルあまり増やすことも決めた。UAEは316.8万バレルから350万バレルに引き上げる。イラクとクウェートは15万バレルずつ増やし、サウジとロシアはそれぞれ50万バレル多い1150万バレルとする。

UAEのマズルーイ・エネルギー・インフラ相は協議後の記者会見で「合意に満足しており、履行する」と明言した。増産投資を進めるUAEの要求に対し、OPECを主導するサウジは容認に消極的だったが、早期の対立解消を優先したとみられる。最大の消費国である米国がサウジ、UAEの高官と協議し、原油高をけん制していた。

IEAは世界の石油需要について21年は前年比540万バレル増の日量9640万バレル、22年は9950万バレルと予測し、22年末までに新型コロナ流行前の水準を回復するとみている。ただ感染力の強いインド型(デルタ型)が広がっており、再び行動制限が強まる懸念もある。OPECプラスは協調減産の枠組みを22年末まで続けることで、微妙な生産調整に取り組む。

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