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極限のカブール、欧米は市民・協力者の救出に奔走

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米軍輸送機でアフガニスタンから退避する人たち(15日)=米空軍・ロイター

【ベルリン=石川潤、パリ=白石透冴】イスラム主義組織タリバンが全土を制圧したアフガニスタンで、欧米が自国民やアフガン人の協力者の救出に奔走している。米軍などが維持する首都カブールの空港に各国が輸送機などを派遣しているが、市街がタリバン支配下となる中で救出作戦は難航気味だ。協力者に犠牲が広がる事態になれば、民主主義陣営への大きな打撃となる。

ドイツのマース外相は17日、市民と協力者らをドイツに運ぶための「空の架け橋を建設する」と表明した。同日、ドイツ人、アフガン人ら125人が乗り込んだ輸送機がカブールの空港を飛び立った。次々に後続の飛行機を送り込み、できるだけ多くの市民・協力者を国外に退避させる方針だ。

「空の架け橋」は第2次大戦後の旧ソ連による西ベルリン封鎖時に米国など西側が生活物資を空輸した作戦名で、ドイツにとって特別な言葉だ。陸の孤島となった当時の西ベルリンとカブールの現状を重ね合わせたところにドイツ側の意気込みがにじむ。

ただ、作戦はいばらの道だ。タリバン支配下のカブール市街から協力者を空港まで連れてくることは簡単ではない。ドイツが最初に送り込んだ輸送機はわずか7人しか運び出せなかった。タリバンが想定外の速度でアフガニスタンを制圧したことで多くが逃げ遅れ、難しい状況に追い込まれている。

カブールの国際空港で米軍の輸送機と並走する人々=AP(16日)

英国は16日、緊急時に関係閣僚が協議するCOBRA(コブラ会議)で英国民と協力者の退避策を議論した。BBCによると、17日昼時点で300人をアフガニスタンから退避させた。だが、英軍幹部は英国人と英国と関係のあるアフガン人の計6000~7000人の退避を望むとの見解を明らかにした。

バイデン米政権は約2万人の協力者を対象に「特別移民ビザ」の発行手続きを進めている。米軍の撤収期限が8月末に迫り、米政権は経歴調査を終えていないアフガン人を第三国の米軍施設などにいったん移送し、手続きを進める方針だ。ポーランドも同国や欧州連合(EU)に協力していたアフガン人や家族ら45人に対し、人道的査証(ビザ)を発給した。

一方、米軍当局者はカブールの空港から1時間に1本のペースで飛行機を離陸させ、米国人や協力者を国外に運び出すことを目指していると明らかにした。一日あたりに運び出す人数を近く5000~9000人まで引き上げる計画という。

EUは17日、アフガニスタン情勢について協議する臨時外相会合を開いた。ボレル外交安全保障上級代表は会合後の記者会見で「EU市民とEUに協力したアフガン市民の脱出が優先課題だ」と語った。

ボレル氏はタリバンを新政府と認めるかについて「そうは言っていない。だが対話はしなくてはいけない」と言葉を濁した。「EUによるアフガンへの支援継続には条件を課す」と説明し、経済支援などと引き換えにタリバンに基本的人権などを重視させる可能性もほのめかした。

「EUは誤った政策を取っている。お願いだからタリバンを政府と認めないでほしい。昔に戻りたくない」。会見の最後にはアフガン人の女性記者が涙ながらに訴える場面もあった。

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アフガニスタンでイスラム主義組織タリバンが首都カブールを制圧し、大統領府を掌握しました。米国は2001年の米同時テロをきっかけにいったんはタリバンを打倒しましたが、テロとの戦いは振り出しに戻ります。アフガニスタン情勢を巡る最新の記事をこちらでお読みいただけます。

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