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欧州で規制緩和一段と ワクチン普及、英は海外旅行解禁

(更新)
ガトウィック空港でポルトガル行きの航空機に乗り込む人々(17日、ウエストサセックス)=AP

欧州各国が、新型コロナウイルス対策の規制を一段と緩和している。英国では17日から国外旅行などが解禁されたほか、フランスは19日から飲食店のテラス席営業を約7カ月ぶりに認める。ワクチン接種が順調に進み、感染が落ち着いているためだ。英国ではインド型の変異ウイルス流行の懸念もあり、状況を見極めながら夏までの経済正常化を目指す。

英国の人口の大半を占めるイングランドで17日、飲食店の屋内営業のほか映画館や博物館、劇場などが再開した。これまで原則禁止されていた国外旅行も解禁。政府はポルトガルやオーストラリアなど12カ国・地域を比較的安全な「グリーンリスト」に指定しており、帰国後の自己隔離を求めていない。久々の旅行を楽しもうとする人たちがこうした国などに渡航した。

英の死者10人未満、「ハグ」解禁

英国ではこれまでに成人の7割近くが1回目のワクチン接種を受けた。1日の新規感染者は2000人未満、死者も10人未満の日が続いている。政府は3月から段階的にロックダウン(都市封鎖)を緩和しており、17日からは、友人らと抱き合う「ハグ」も解禁された。

友人らと抱き合う「ハグ」も解禁された(17日、ロンドン)=ロイター

もっとも、ロンドンの金融街シティの飲食店は客の姿はまばらだった。金融機関など多くの企業が引き続き在宅勤務を続けているためだ。米金融大手ゴールドマン・サックスは英国で6月21日までに全従業員をオフィスに復帰させる予定で、元通りになるには時間がかかりそうだ。

イタリア、入国要件を緩和

欧州では英国以外でも規制緩和が相次いでいる。

イタリアは16日から入国要件を緩和した。伊メディアによると、欧州連合(EU)や英国、イスラエルからの観光客は陰性証明書があれば、入国後の隔離措置は免除される。日本や米国からも同様の条件で入国できるが、一定期間の隔離措置は必要になる。オーストリアは19日から規制を大幅に緩和し、飲食店や宿泊施設の営業を再開する。

フランスは19日に、約7カ月ぶりに飲食店テラス席の営業を認める。閉鎖中の商店も再開する。1日当たりの感染者数は4月中旬に4万人を超えていたが、現在は1万人台にまで下がってきた。ワクチンを一回以上受けた人も人口約6700万人のうち2000万人を超え、感染再拡大の恐れは少なくなってきたとの見方もある。

「接種人数が増え、感染拡大が落ちついてきたことでコロナ終息に向けた道のりが見えてきている」。カステックス首相は15日、規制緩和が進む現状についてこう述べた。

残る変異ウイルスの脅威

マクロン政権は6月9日にスポーツジムの再開を認め、外国人観光客の受け入れも始める予定だ。6月30日に夜間外出制限を撤廃してバカンス関連の消費を促し、経済回復につなげることを狙っている。

ただ、いずれの国の経済正常化も、感染が再拡大しないことが条件の一つとなる。英国では、感染力が強いとされるインド型の変異ウイルスが一部で流行し始めている。今のところ、接種が進むワクチンは変異株にも有効とされているが、予断は許さない。感染状況を見極めながらの手探りの経済再開となりそうだ。

(ロンドン=佐竹実、パリ=白石透冴、ウィーン=細川倫太郎)

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