ウクライナ軍、進軍阻止へ反撃 東部ドネツク巡り攻防

【ベルリン=南毅郎】ウクライナ軍は17日、東部ドネツク州バフムートへの進軍を試みるロシア軍を反撃により撤退させた。ウクライナメディアが伝えた。ロシアは東部ルガンスク州全域の制圧を宣言しており、隣接するドネツク州でも砲撃を繰り返すなど攻勢を強めている。
ドネツク州との境にあるルガンスク州ビロホリフカ近郊で反撃しているという。ビロホリフカは今年5月、ロシア軍による空爆で学校に避難していた多くの民間人が犠牲になったことで知られる地域。要衝セベロドネツクとも近い激戦地の一つとされる。
ロシア軍によるウクライナへの広範なミサイル攻撃は続いている。北東部の都市ハリコフでは17日にロケット砲が着弾し、ビルなどを破壊。16日から17日にかけては南部ミコライウで大規模なミサイル攻撃があった。ゼレンスキー大統領はロシア軍が破壊した幼稚園や学校、大学などの教育施設は2000カ所を超えると指摘している。
一方、ギリシャ北部カバラ近郊で16日夜、ウクライナの航空会社「メリジアン」が運航する輸送機が墜落した。搭乗していた乗組員8人はウクライナ人で全員の死亡が確認された。操縦士がエンジンのトラブルを訴え、緊急着陸を求めていたという。
ロイター通信によると、輸送機はセルビアからバングラデシュに向かっていた。セルビアのステファノビッチ国防相は、迫撃砲や訓練用の砲弾など計11.5トンを積んでいたと説明している。購入したのはバングラデシュ国防省で、ウクライナでの戦闘とは無関係とみられている。

2022年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって1年になります。戦況や世界各国の動き、マーケット・ビジネスへの影響など、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
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