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米EU、ウクライナ危機対策を協議 食料安定供給で協力

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【パリ=白石透冴】米国と欧州連合(EU)は15~16日、経済協力を話し合う閣僚級会合をパリ郊外サクレーで開いた。ロシアのウクライナ侵攻で乱れる食料の供給網安定などに向けて協力することで合意した。中国との技術開発競争を意識し、人工知能(AI)分野などでも連携を深める。

「米EU貿易・技術評議会」はトランプ前米政権時にこじれた両者の関係を修復する狙いで発足した。2021年9月に初会合を開き、2回目となる今回はウクライナ危機への対応も主要テーマとなった。米国からはブリンケン国務長官とレモンド商務長官、タイ米通商代表部(USTR)代表が出席。EUからはドムブロフスキス上級副委員長(通商政策担当)とベステアー上級副委員長(競争政策担当)が参加した。

会合後の共同声明は、ウクライナ危機によって「1回目会合から世界は大きく変わった」と指摘。穀倉地帯であるロシア・ウクライナで供給網が乱れ、食料価格が過去最高の水準に高まっているとした。小麦生産世界2位のインドが13日、輸出を一時停止すると発表するなど混乱が広がっている。米国とEUは特定の国からの輸入に偏っている品目を洗い出し、輸入元の多様化を進めるとした。

ロシアが流す偽ニュースにも「食料の安定供給の面からも対策に取り組むことが重要だ」として対策を取る方針を明らかにした。流通状況などを巡る偽ニュースを放置すると、事業者や消費者の不安をあおって供給網の混乱に拍車をかける恐れもある。

AI技術の危機管理や規制のあり方などをめぐって共同のロードマップ(行程表)をつくることでも合意した。中国との開発競争が激しくなっており、国際的なルールや規格作りで米・EUが主導する狙いがある。世界で需要が伸びる半導体について、不足の兆候を早期に把握する仕組み作りでも合意した。

21年に米東部ペンシルベニア州で開いた初会合では、オーストラリアが次世代潜水艦開発の協力国を突然フランスから米英に乗り換えた直後だったことなどから会合がギクシャクする場面もみられた。今回はウクライナ危機という共通の課題を抱え、連携を強化する機運が高まった。3回目会合は22年末までに米国で開く。

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