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IEA、原油価格「上昇一服の兆し」 増産で需給緩和

【ロンドン=篠崎健太】国際エネルギー機関(IEA)は16日、世界の原油価格について「上昇に一服の兆しが出てきた」との見解を示した。米国などの増産で供給量が増えてきているためだ。10月の在庫変動に関する速報データをもとに「潮目が変わりつつある可能性がある」と分析した。

IEAが同日公表した石油市場リポートによると、10月の世界の石油生産量は日量9770万バレルとなり、前月より140万バレル増えた。メキシコ湾のハリケーン被害の回復が進む米国が増加幅の半分を占めた。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどでつくる「OPECプラス」が毎月進める減産縮小(増産)ペースを変えない場合でも、IEAは世界全体の供給量が11~12月でさらに日量150万バレル増えると予測した。原油相場の回復がシェールの増産を促し、22年も米国が供給増をけん引する構図が続くとみている。

石油需要については前月時点の予測をほぼ据え置いた。21年は前年比549万バレル(6.0%)増の日量9628万バレル、22年は同337万バレル(3.5%)増の日量9965万バレルとした。

原油価格の国際指標である北海ブレント原油先物(期近)は、10月25日に1バレル86ドル台後半と、18年10月以来約3年ぶりの高値水準を付けた。足元ではやや下げて82~83ドル前後で動いている。天然ガス価格の高騰で石油に代替需要が膨らむとの見方が出るなか、OPECプラスは原油増産幅の上積みに慎重な姿勢を貫き、冬場の需給逼迫が警戒されてきた。

IEAによると経済協力開発機構(OECD)加盟国の石油在庫量は9月にかけて、過去5年平均を大きく下回る水準へ低下が続いた。だが10月の速報値はやや増加に転じたという。IEAの見通しに沿って推移すれば需給不安は今後和らぐ可能性がある。

OPECも需給環境は緩和に向かうとみている。ロイター通信によるとバルキンド事務局長は16日、世界の石油需給について「12月にも供給過剰が始まる」と発言した。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで記者団の質問に答えたもので「我々が非常に、非常に注意深くならなければならないシグナルが出ている」と付け加えた。

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