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イスラエル新政権、ガザ空爆 強硬姿勢示す

16日、パレスチナ自治区ガザでイスラエルの空爆を受けた場所=アナトリア通信提供・ゲッティ共同

【カイロ=久門武史】イスラエル軍は16日、飛来した発火装置付きの風船への報復としてパレスチナ自治区ガザを空爆した。空爆はガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスと5月に停戦入りしてから初めてだ。発足したばかりのベネット新政権は強硬姿勢を示しており、停戦のもろさを浮き彫りにした。

現地報道によると、死傷者はいないもようだ。イスラエル軍はハマスの軍事施設を標的に空爆を加えた。

イスラエルでは13日に2009年から続いたネタニヤフ政権が退陣し、ベネット首相が率いる8党の連立政権が発足した。政権が交代しても、ガザからの攻撃に対抗する方針に変わりはないことを明示した。

挑発を看過しては、野党に転じたネタニヤフ氏の右派リクードから「弱腰」批判を早速受けかねず、新政権のダメージになる。ただ、ハマスと報復攻撃の応酬に陥る事態の悪化は望んでいないとみられる。

新政権は予算編成など取り組むべき内政課題が山積みだ。ベネット氏はパレスチナに強硬姿勢をとってきた右派だが、連立政権内には温度差のある左派やアラブ系政党も抱える。5月のガザ空爆でイスラエル国内のアラブ系市民とユダヤ人の衝突が激化した経緯もあり、パレスチナ問題が混乱の引き金を引く事態は避ける必要がある。

一方のハマスも5月の戦闘で多数の戦闘員を失い、兵器の消耗も激しい。空爆で荒廃したガザの復旧が急務で、再び本格的に交戦する余裕は乏しい。イスラエル軍との停戦を仲介したエジプトがハマスに自制するよう圧力をかけているとみられ、今回はイスラエルへのロケット弾発射を今のところ控えている。

今回の空爆は、イスラエル、パレスチナ双方のナショナリズムが高まるなかで起きた。エルサレムで15日、イスラエルが1967年の第3次中東戦争で東エルサレムを占領したのを祝う行事があり、ユダヤ人極右のグループがイスラエル国旗を掲げて行進した。このイベントに反発するパレスチナ人がガザから発火物付きの風船を飛ばし、イスラエル領内で火災が多数発生。イスラエル軍の報復攻撃につながった。

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