G7サミット、6月11~13日に英南西部で 2年ぶり開催
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【ロンドン=篠崎健太】英政府は16日、議長国を務める2021年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)を、6月11~13日に英南西部コーンワルで開くと発表した。20年は新型コロナウイルスの影響で実施できなかったため、2年ぶりの開催となる。新型コロナの封じ込めに向けた連携や経済対策、気候変動問題が主な議題になる見通しだ。
コーンワルはグレートブリテン島の南西端に位置する保養地で、海辺のカービスベイがメイン会場に選ばれた。英政府は課題や価値観を共有する友好国として、オーストラリア、インド、韓国の3カ国を「ゲスト国」として招待する。強権的な姿勢を強める中国に対抗し、アジア太平洋地域の自由主義諸国と連携を深める狙いがあるとみられる。
ジョンソン英首相は開催日程の発表にあたり「コロナウイルスは私たちが経験してきた現代の世界秩序への試練で最大だ」と述べ、コロナ禍対応が大きなテーマになるとの認識を示した。11月に英北部グラスゴーで開く第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の議長国として、地球温暖化対策でも議論を主導したい考えだ。
「2年ぶりの対面でのG7サミット」(英政府)をめざすものの、英国でも新型コロナの深刻な感染状況が続いており、約5カ月後にどこまで正常な形で開けるかは不透明な面がある。米国が議長国だった20年は6月にワシントンで対面形式が模索されたが、新型コロナの感染拡大で秋以降に延期され、結局は開かれなかった。