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アゼルバイジャン・アルメニア死者200人に 停戦不透明

【イスタンブール=木寺もも子】旧ソ連の構成国アゼルバイジャンとアルメニアの国境地帯での紛争で、16日までに明らかになった両軍の死者は計206人になった。両国は14日に停戦に合意したが、アルメニア国内では譲歩に反対するデモが起きるなど実効性は不透明だ。両国に影響力を持つロシアとトルコは16日、首脳会談で対応を協議する。

インタファクス通信によると、アルメニア議会で16日、13日未明ごろに始まった今回の衝突で自軍の死者が135人になったと報告された。15日時点は105人としていた。アゼルバイジャンは15日、自軍の死者を71人と発表した。

アルメニアのパシニャン首相は16日、ロシアのプーチン大統領との電話で「国境の状況は比較的落ち着いているが、高い緊張が続いている」と伝えた。首都エレバンでは14日、アゼルバイジャンと和平合意が結ばれたとの噂をきっかけに、パシニャン氏の辞任を求める大規模なデモが起きた。パシニャン氏は「いかなる和平合意もない」として自国の譲歩を否定した。

プーチン氏は16日、上海協力機構(SCO)の首脳会議が開かれているウズベキスタンのサマルカンドでアゼルバイジャンの後ろ盾であるトルコのエルドアン大統領と停戦の維持などについて会談する。

紛争の両当事国はアゼルバイジャン領のナゴルノカラバフを巡って長年、対立してきた。アルメニア系住民が多数を占めて実効支配していたが、2020年9~11月の戦闘でアゼルバイジャンが事実上の勝利を収め大部分を奪回した。当時の死者は両軍で数千人に上り、対立は根深い。

20年の紛争は両国に影響力を持つロシアが仲介して停戦が成立した。ロシア国境からも近いナゴルノカラバフに約2000人のロシア兵が駐留し、監視にあたっていた。今回は両国が互いに相手側が攻撃を始めたと主張しており真相は不明だが、ウクライナ侵攻で手いっぱいのロシアの対応力が低下しているとみたアゼルバイジャンが攻勢に出たとの見方もある。

アルメニアはロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」に対応を要請した。アゼルバイジャンは旧ソ連構成国だがCSTOに加盟しておらず、ロシアにとっては、アゼルバイジャンと親密なトルコと協調して停戦を仲介できるかが焦点となる。トルコはアゼルバイジャンを全面支持する考えを示している。

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