/

バイデン氏に託す民主主義 メルケル氏、最後の訪米

ホワイトハウスで記者会見するメルケル氏㊧とバイデン氏=ロイター

【ベルリン=石川潤】今年秋に政界を引退するメルケル首相が15日、ワシントンのホワイトハウスでバイデン米大統領と会談した。首相としては最後の訪米になる見込みだ。トランプ前大統領の時代にメルケル氏は民主主義陣営の「最後の砦」とも呼ばれたが、その役割はバイデン氏に引き継ぐ。

バイデン氏は共同会見で「メルケル首相はいつも何が正しいかを語り、人間の尊厳を守ってきた」と語った。さらに「米独の友好はより強固になっていくが、首脳会議であなたに会えなくなるのは寂しい」と引退を惜しんだ。

16年間首相を務めたメルケル氏にとってバイデン氏は4人目の大統領。関係が良好だったオバマ政権で副大統領を務めたバイデン氏は頼れるパートナーだ。

会見でバイデン氏とトランプ氏の違いを問われたメルケル氏は「ドイツの首相にとってそれぞれの米大統領と協力することが国益になる」と回答。「今日はとても友好的に交流ができた」とも付け加え、バイデン氏への信頼をにじませた。

前回の訪米はトランプ時代の2019年だった。ハーバード大学での講演で「自由が当たり前でないことを忘れてはならない」と強調した。ベルリンの壁と毎日向き合っていた冷戦下の旧東ベルリンでの研究者時代の話も交え、「無知と不寛容の壁」を崩せと呼びかけた。トランプ氏とは会うこともなく帰国した。当時に比べれば米独関係は様変わりしたが、課題が消えたわけではない。

ドイツでは9月の連邦議会選挙後に新首相を選出するが、誰が後任になっても存在感を発揮するまでには時間がかかりそうだ。フランスのマクロン大統領も来年春の大統領選挙を前に支持率が低迷している。バイデン氏にとっては「欧州と話したいが誰と話せばよいのか」という古くて新しい問題に悩まされる可能性もある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン