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マリウポリから2000台退避 停戦対話、16日も継続へ

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【カイロ=久門武史】ロシアによる包囲攻撃が続くウクライナ南東部の港湾都市マリウポリの当局は15日、車2000台が南部ザポロジエに向け脱出したと発表した。ロイター通信が伝えた。一時停戦する「人道回廊」を通じた住民退避が進むとの期待がある一方、他地域でロシア軍の攻撃は続き犠牲者が拡大している。両国の停戦対話は16日も続く見通しとなった。

ロシア軍はウクライナの首都キエフ周辺などへも攻撃を続けた。キエフのクリチコ市長は15日夜から35時間の外出禁止令を出した。住宅地へのロシア軍の攻撃で同日、少なくとも4人が死亡したことも明らかにした。

マリウポリでは退避継続への期待があるが、ロシアの包囲攻撃で水や食糧、医療用品の不足が続き暖房も間に合っていない。マリウポリのオルロフ副市長は米CNNに、ロシア軍が空爆などで同市を「破壊している」と述べた。「ロシア軍は病院を制圧し医師や患者を人質にしている」とも訴えた。なお35万~40万人が市内に残っているという。

ロシアとウクライナの停戦対話は15日、オンライン形式で再開し、断続的に停戦条件を協議した。ウクライナのポドリャク大統領府顧問は16日も対話が続くと表明した。「根本的な対立」があるとしつつ「妥協の余地はある」とツイッターで明かした。

一方、ロシア外務省は同日、米国のバイデン大統領やブリンケン国務長官らにロシアへの渡航を禁じる制裁を科すと発表した。米国が欧州連合(EU)などと共にプーチン大統領やラブロフ外相に制裁を科したことへの対抗措置となる。

戦闘が続くなかポーランドのモラウィエツキ首相、チェコのフィアラ首相、スロベニアのヤンシャ首相は15日夜、ウクライナの首都キエフを訪問した。EUを代表してゼレンスキー大統領と面会し、ウクライナの主権への支持を伝える。

ロシアの軍事侵攻後、キエフを外国の首脳が訪れるのは初めて。モラウィエツキ氏はフェイスブックでキエフに到着したと明かし、「東方で起きている悲劇を止めなければならない」と表明した。

一方、ロシア国防省は15日、ウクライナ南部に位置するヘルソン州の全域を制圧したと発表した。事実なら州全体の制圧は初めてになる。英国防省は同日、ロシア側が分離独立を狙い「住民投票」を企てる可能性があるとの見方を示した。

ヘルソン州は2014年にロシアが併合したクリミア半島とほぼ同じ広さで、隣接する同半島の重要な水源だ。制圧でクリミア半島の実効支配が一段と強まる。

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