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トルコ兵ら13人、イラクで殺害 米を「テロ支援」で非難

15日、演説で米国を非難したエルドアン大統領(トルコ北東部リゼ)=ロイター

【イスタンブール=木寺もも子】トルコ政府は14日、トルコ兵ら13人がイラクでクルド系武装勢力に処刑されたと発表した。同勢力とシリアで共闘する米国に対して「テロ組織を支援している」などと非難し、駐トルコ米国大使を呼び出した。米トルコ間の新たな火種になる可能性がある。

トルコ国防省などによると、トルコ軍は10日、イラク北部で非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」から13人の救出などを目的とした軍事作戦に着手した。13人は過去にトルコ国内外で拉致されていた。PKKはイラク北部の洞窟内で13人の頭部を撃ち抜くなどして処刑したという。トルコ軍はPKK側の40人超を殺害した。

米国はシリアの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦でPKKとつながるクルド系武装勢力と協力し、トルコはかねて問題視している。米国務省は声明で、PKKによる殺害が「確認されれば」と留保付きで事件への非難を示した。

これに対し、エルドアン大統領は15日の演説で「冗談だろう」と反発したうえ、「(米トルコの)同盟関係を維持するためには、米国はテロ組織への支援をやめなければいけない」などと述べた。

事件はバイデン米政権下で修復を探っていた両国関係の溝を改めて浮き彫りにした。就任後初めてトルコのチャブシオール外相と電話会談したブリンケン米国務長官は事件に対するPKKの責任を認めた一方で、トルコがロシアから導入した地対空ミサイル「S400」の撤去を求めた。チャブシオール氏は国務省声明への不快感を伝えた。

米トルコ関係はS400の導入などを巡り、冷え込んでいる。エルドアン氏と個人的に親しかったトランプ前大統領が防波堤の役割を果たしていたが、バイデン氏はトルコの人権問題などを取り上げてより批判的な姿勢を示す。トランプ政権末期に発動した対トルコ制裁をより厳しい内容に見直すとの見方もある。

トルコ側はイラク北部で殺害された13人を「殉国者」とたたえて愛国心を高めている。「我々のイラクやシリアでの軍事作戦に対して誰にも文句は言わせない」(エルドアン氏)などとして、対PKKの武力行使を強化する考えを示唆した。

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