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欧州の高裁、Facebook申し立て却下 米データ移管禁止

(更新)

【ロンドン=佐竹実】アイルランド高裁は14日、欧州連合(EU)域内から米国への個人データ移管を禁じる仮命令を不服とした米フェイスブック(FB)の申し立てを却下した。データ移管禁止が最終的に確定すれば、EU全域のユーザーデータを米国に送れなくなり、ターゲット広告など個人情報を活用した事業展開が制約を受ける可能性がある。米欧間でデータをやりとりする他の企業にも影響しそうだ。

アイルランドにはフェイスブックが欧州拠点を置く。ロイター通信によると、同国の規制当局であるデータ保護委員会(DPC)は2020年8月にFBに対する調査を始め、データ移管を禁止する仮命令を出した。EUが18年に導入した一般データ保護規則(GDPR)に沿わないなどと判断した。これに対してFB側は「壊滅的な結果をもたらす」として異議を申し立てていた。高裁は14日、「FBはDPCの調査や仮命令を批判する根拠を持たない」として却下した。

FBは高裁の決定を受け、「他の企業と同様に欧州の規則に従い、適切なデータ保護措置に基づいてグローバルなサービスを提供している。アイルランドの仮命令はFBだけでなくユーザーや他の企業にも損害を与える可能性がある」とコメントした。

米欧間の個人データの移管は規制が厳しくなっている。EUの最高裁判所にあたる欧州司法裁判所は20年7月、米・EUが16年に締結した「プライバシー・シールド」と呼ぶ個人情報移転のルールを無効とする判断を下した。だが、個人情報をEU域外に移管するための「標準契約条項(SCC)」については有効としていた。

FBはこれをもとに米欧間のデータ移管を継続している。米グーグルもSCCを根拠にデータを移管する方針を利用者に知らせている。アイルランドがSCCも認めないとの結論を下せば米国へも他の国と同様にデータを移せなくなり、他の大手企業や多くのユーザーに影響する可能性がある。

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