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レバノン首都で武力衝突、6人死亡 宗派対立激化も

(更新)

【イスタンブール=木寺もも子】中東レバノンの首都ベイルートで14日、銃撃戦を含む大規模な武力衝突があり、少なくとも6人が死亡した。詳細は明らかになっていないが、親イランのイスラム教シーア派武装組織などを含む宗派間対立が原因とみられる。かつて内戦にまで至った宗派対立が激化すれば、レバノンの経済・社会の危機がさらに深まる恐れがある。

地元メディアなどによると、14日、シーア派組織ヒズボラなどのデモで銃撃が起き、シーア派居住地域とキリスト教徒の居住地域の間を中心に暴力的な衝突が広がった。市街戦のような銃撃のほか、ロケット弾の発射や小規模な爆発があったとの報道もある。

衝突の当事者の正体は不明だが、ヒズボラなどは声明で、キリスト教右派の勢力がデモ隊への銃撃に関与したと主張した。一方、デモ隊は初めから武装し、発砲していたとの情報もある。現地の記者は「1975~90年に起きた内戦を思い出した市民が多い」と語った。衝突は数時間続き、14日夕方ごろまでに収束したもようだ。

レバノンでは内戦後、イスラム教やキリスト教など、18の公認宗教・宗派が権力を分け合い、共存する仕組みを採用した。政府の力は弱く、一部の宗派は武装勢力を抱えるなどして独自の権益を保持している。

ヒズボラなどによるデモは、2020年8月にベイルートで起きた大規模爆発の原因を捜査する判事への罷免を求めていた。遺族らは行政の怠慢や不作為などを含む真相究明に期待するが、捜査は元閣僚のシーア派有力者などに及んでおり、シーア派は偏向的な捜査だとして反発していた。

レバノンは深刻な経済危機に陥っており、通貨価値は過去2年で10分の1未満に下落した。市民はインフレや燃料不足による停電などに苦しむ。20年の爆発後、1年以上続いた政治空白を経て今年9月に発足したミカティ政権は経済の立て直しを目指すが、宗派間対立で社会不安が増せば、状況はいっそう困難になる。

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