プーチン大統領、動員令「今後2週間で完了」

ロシアのプーチン大統領は14日、旧ソ連諸国で構成する地域協力機構「独立国家共同体(CIS)」首脳会議などの終了後にカザフスタンのアスタナで記者会見した。ロシア国内で予備役を招集する部分動員令について、近く終了するとの見通しを示した。国民の動揺を抑える狙いとみられる。
プーチン氏は「現在、(予定する)30万人のうち22万2千人が動員された。約2週間以内にすべての動員活動が完了するだろう」との見通しを示した。
ロシアは9月21日に兵員不足を補うため、部分動員令を発令した。ショイグ国防相は特別な軍事技術・経験などを持つ予備役30万人が対象になると説明していた。
だが独立系メディアなどが実際には120万人を動員する情報があると伝え、ロシア国民に動揺が広がった。ロシアからの航空券価格が上昇したほか、隣接するジョージアやカザフスタンとの国境ではロシアから脱出する自動車で渋滞の車列ができる事態となった。プーチン氏は動員令の対象者を一部修正する法令に署名していた。
プーチン氏はまた、11月中旬にインドネシアで開く20カ国・地域首脳会議(G20サミット)でのバイデン米大統領との会談について、「必要性を感じていない」と述べた。現時点では自身が出席するかどうかも決まっていないとした。
また、8日に起きたウクライナ南部クリミアの橋爆発の「報復」としてウクライナの広範囲に及んだ大規模な攻撃について、「少なくとも今は、大規模な攻撃の必要はない」と発言した。ただし「(ウクライナ国内の標的で)ロシア国防省の計画通りに攻撃されなかったものが(一部)あったが、これらの標的は今後対応する」とも述べ、報復攻撃は続きそうだ。

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