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中国・ロシアが対面首脳会談 侵攻後初、対米国で結束

(更新)

【北京=羽田野主】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領は15日、訪問先のウズベキスタンのサマルカンドで会談した。両首脳の対面の会談は2月のロシアによるウクライナ侵攻以降初めて。台湾情勢とウクライナ危機を巡り米国との関係が悪化する両国が、対米の結束を誇示した。

15~16日にサマルカンドで開く中ロ主導の地域協力組織「上海協力機構(SCO)」首脳会議に合わせて会談した。プーチン氏が北京冬季五輪の開会式に出席した2月4日以来、7カ月ぶりの直接対話となった。

会談の冒頭、プーチン氏は「ロシアは『一つの中国』の原則を断固として守っている」と台湾問題で中国への支持を表明した。習氏は「われわれはロシアとともに責任ある世界的な大国の見本を示し、主導的な役割を果たす用意がある」と述べ、中ロが結束していく姿勢を強調した。

中ロは経済分野でも関係を強化する。ロシア産天然ガスや石炭など化石燃料の中国への供給拡大などエネルギー協力を広げることで一致する方針。2021年に年間約1470億ドル(約21兆円)だった中ロ貿易額も24年に2000億ドルに引き上げる目標を確認する。

ロシア国防省は15日、ロシアと中国の海軍が太平洋で合同パトロールを開始したと発表した。両国海軍の協力強化とアジア太平洋地域の安全保障の維持が狙いとしているが、首脳会談に合わせて結束をアピールした形だ。9月上旬にロシア極東地域で実施した大規模な軍事演習「ボストーク2022」にも中国人民解放軍が参加し、対空母戦を想定した合同演習を日本海で実施した。

両首脳が会談で結束を誇示するのは、米国との対立の長期化が避けられないと判断しているためだ。習氏は10月に開幕する5年に1度の中国共産党大会で3期目入りを決め、新たに2027年までの任期を得る。米側ではこの間に中国が台湾の武力統一に動くとの分析もある。

2月の中ロ首脳会談では、両国関係についてプーチン氏が「前例のない関係になっている」と持ち上げ、習氏も「両国が持続的な関係発展にたゆまぬ努力をしている」と応じた。2001年の中ロ善隣友好協力条約締結により発展してきた戦略的パートナーシップは、実利優先から米国対抗へと性格を変えつつある。

アジア太平洋地域では、中ロと日米などとの勢力争いも激しくなっている。日米豪印が経済や安全保障を協議する「Quad(クアッド)」を、米英豪も安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を新設した。こうした動きについて、中ロは自らへの包囲網構築の動きだとみなす。

ロシアはウクライナ侵攻をきっかけに欧米との政治、経済関係が急激に悪化し、孤立を深めている。欧米日などとは異なり、対ロシア制裁を科していない中印などアジア諸国を「友好国」と位置づけて関係を強化し、苦境を脱しようとしている。

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