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実質排出ゼロ「年450兆円の投資必要」 IEA見解

現状の3倍以上に 世界で石炭回帰の動きも

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石炭火力を利用する動きは今でも少なくない(中国の石炭火力発電所)=ロイター

【ブリュッセル=竹内康雄】国際エネルギー機関(IEA)は13日公表した世界エネルギー見通しで、脱炭素に向けて年間4兆ドル(約450兆円)の投資が必要との見解を示した。現状の3倍以上にあたる水準だ。再生可能エネルギーや水素などへの投資を加速させる必要性を説くが、世界では石炭利用を増やすなど逆行する動きもある。

IEAは10月31日に英グラスゴーで開幕する第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)を控え、今回のエネルギー見通しを「COP26のガイドブック」と位置づけた。今回の報告書では、気候変動とエネルギー利用の関係性により焦点を当てている。

COP26ではパリ協定の達成に向けて、排出削減に加え、途上国への資金支援などで合意できるかが焦点だ。IEAも報告書で、途上国での再生エネ普及などに課題があると指摘した。

世界全体で排出ゼロにするには支援の拡充が欠かせないとの見解を示した。2016~20年平均の3倍超に当たる年4兆ドルの投資を30年までに実現する必要があるとした。

IEAは各国が投資や技術開発で力を入れる内容として①再生エネの一段の拡大②エネルギー効率の改善③メタンの削減④鉄鋼、セメントなどでの技術革新――の4本の柱を示した。再生エネは現状の目標から2倍の導入量が必要だと指摘した。

先進国を中心に脱炭素への投資が増える一方、中国など新興国を中心に石炭の利用が増えるなど逆行する動きもある。

新型コロナウイルス禍の経済対策として石炭火力発電所が建設されているほか、景気回復によるエネルギー需要増で石炭の輸入は増えている。IEAは21年の排出量の増加幅が金融危機の際に次いで過去2番目の大きさになるとみる。

IEAは5月には実質ゼロに向け、化石燃料への新規投資を即時に停止することなどを盛り込んだ工程表を公表した。今回の報告書ではエネルギーごとの詳細な分析を加えるなど、情報を拡充した。

カーボンゼロ

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