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欧州安保機構議長「戦争の危険性高まる」ウクライナ情勢

【ウィーン=細川倫太郎、モスクワ=桑本太】欧州安保協力機構(OSCE)は13日、緊迫が続くウクライナ情勢などについての会合をウィーンで開催した。議長国ポーランドのラウ外相は「戦争が起きるリスクは過去30年間でかつてないほど高まっている」と懸念を表明した。米国やロシアの主張は平行線をたどっており、事態打開の道を開けるかは不透明だ。

OSCEは57カ国が加盟する世界最大の地域安保機構。米国やロシア、ウクライナも参加している。紛争予防や危機管理を担い、加盟国間の信頼醸成をめざしている。北大西洋条約機構(NATO)などとは異なり、軍隊はもっていない。ウクライナでは停戦や選挙の監視活動を行っている。13日の会合は各国の大使級が参加した。

外交筋によると、米国のカーペンター大使はウクライナ情勢の緊張緩和に向け「真剣な協議が必要だ」と述べ、対話継続の重要性を訴えた。ロシアのルカシェビッチ大使は「(NATOによる)欧州の政治的・軍事的状況の不安定化が、ロシアの安全保障上のリスクを容認できないほど高めている」と指摘した。

ロシアは欧州安全保障の新たな合意案を2021年12月に提案、NATOの東方不拡大の法的保証を求め、ウクライナなど旧ソ連諸国のNATO加盟に断固反対している。NATOのストルテンベルグ事務総長は「各国が独自に安保体制を選ぶ権利がある」としてロシアの要求を拒否した。

ロシアはまず米国などの反応を見極める考えだ。ロシア通信によると、ラブロフ外相は13日、「安全保障の提案に対する米国とNATOの書面による回答を待って、今後の措置を決定する」と述べた。

ウクライナ国境付近でロシアが軍事力を増強していることへの米欧の懸念は強い。米国は仮にロシアがウクライナに侵攻すれば、厳しい経済制裁で応じると警告。一方でロシアのリャプコフ外務次官は「ウクライナを攻撃する計画も意図もない」と否定している。

ウクライナ東部紛争についての議論も焦点になる。ロシアのグルシコ外務次官は12日、「ウクライナの脅威はウクライナ自身である」と指摘した。ロシア軍の支援で親ロシア派武装勢力が分離・独立を宣言した東部紛争でロシアは、ウクライナが停戦と和平に向けた15年の「ミンスク合意」を守っていないと主張する。

ウクライナ情勢を巡っては、10日にスイス・ジュネーブで米ロの「戦略的安定対話」、12日にNATO、そして今回のOSCEと3つの会合で集中的に協議した。

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