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イタリア政権で内紛、連立与党がコロナ復興計画に反発

レンツィ元首相が再び首相ポストを狙っているとの声は多い=ロイター

【ウィーン=細川倫太郎】イタリアの連立与党で内紛が起きている。新型コロナウイルスからの復興計画に対し、不満を示すレンツィ元首相が連立からの離脱を示唆しているためだ。コンテ首相が事態打開の道を開けるかは不透明で、伊政局の緊迫度が増している。

伊政府は12日、欧州連合(EU)の資金を活用し新型コロナからの復興を目指す予算の是非を巡る閣議を開いた。AFP通信によると、深夜に承認した。総額は約2230億ユーロ(約28兆1000億円)で、2021年から6年間かけて環境対策やインフラ整備に使う。資金の大半はEUが20年12月に承認した加盟国向けの復興基金から配分される。

与党の一角「イタリア・ビバ」の党首を務めるレンツィ氏は、この予算について「もっと医療や教育に振り向けるべきだ」などと主張。EUの復興基金とは別に、ユーロ圏の救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)からの融資も受けるよう求めている。閣議でも同党の2人の閣僚は承認の投票を棄権したもようだ。

もともと与党の中道左派「民主党」に所属していたレンツィ氏は、19年9月に離党し、イタリア・ビバを結成した。独立によって自らの存在感をアピールし、首相への返り咲きを狙っているとの声は多い。今回の要求が通らなければ、連立与党からの離脱も辞さない構えを見せている。

イタリア・ビバが抜けた場合、左派「五つ星運動」と民主党を中心とした連立与党は、議会で過半数を維持するのが難しくなる。コンテ首相は政権維持に向けた対応を迫られることになる。

伊メディアはいくつかの今後のシナリオを伝えている。コンテ首相が野党に協力を呼びかけ、支持を取り付ける案や、イタリア・ビバに重要な閣僚ポストを与えて、説得を試みる展開もささやかれる。ひとまず内閣は総辞職した上で、マッタレッラ大統領が再びコンテ氏を首相に任命し、新たな政権を始動させるとの見方もある。

最も可能性が低いとみられているのが解散総選挙だ。イタリアは新型コロナの累計死者が約8万人に達した。今もウイルスは猛威を振るい、選挙を実施する余裕はない。足元では厳しい規制などでたまった国民の不満を吸収する形で、野党の新興極右政党が急速に支持率を伸ばしている。連立与党は多くの議席を失うリスクがあるだけに、何としてでも選挙の回避に動く可能性が高い。

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