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イスラエル首相、UAE初訪問 イランけん制強める

【カイロ=久門武史】イスラエルのベネット首相は13日、2020年に国交を正常化したアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで、同国の事実上の最高指導者とされるアブダビ首長国のムハンマド皇太子と会談した。経済関係の拡大を確認したほか、ともに安全保障上の脅威とみなすイランへの対応について協議したもようだ。

多くのアラブ諸国とパレスチナ問題で対立していたイスラエルの首相がUAEを公式訪問するのは初めて。ベネット氏は会談に先立ち「これがこの地域における新たな現実であり、我々はより良い未来のため協力する」とUAE国営通信に語った。

同通信は、両首脳が会談で「地域の安定、安全保障と発展に貢献する協力と共同行動を拡大する熱意を強調した」と伝えた。今回の会談には、英仏独中ロがイランとの核合意の再建協議を11月末に約5カ月ぶりに再開するなか、イランを警戒するイスラエルとアラブ諸国の結束を強調する効果がある。

ベネット政権は15年にイランと核合意を結んだ当事国に妥協をしないよう重ねて訴えてきた。イスラエルメディアによるとガンツ国防相は12日、軍にイラン攻撃の可能性について検討するよう指示したと述べた。イスラエルはイランの核開発がイスラエルへの核攻撃につながることを危惧している。

イスラエルとUAEは国交正常化後、貿易や産業協力を加速しており、会談で改めて連携を確認した。UAEのドバイで開催中の万博にはイスラエルも参加し、11月のドバイ航空ショーではいずれも国営の防衛企業であるUAEのエッジとイスラエルのイスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)が軍事用・商用の無人水上艦(USV)の共同開発などを含む戦略的提携を結んだと発表していた。

イスラエルは20年、トランプ前米政権の仲介でUAE、バーレーン、スーダン、モロッコと相次いで国交正常化に合意した。ネタニヤフ前首相が今年3月にUAE公式訪問を計画したが、隣国のヨルダンが搭乗機の領空通過を認めなかったとして中止した経緯がある。

ベネット氏は3月の総選挙後、6月に政権を発足させネタニヤフ氏の長期政権に終止符を打った。今月13日に政権発足半年となるなか、関係強化が進むUAEを訪ねることで外交面での成果をアピールする思惑もありそうだ。首相府はムハンマド皇太子との会談を「歴史的会談」と強調した。

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